興福寺
興福寺は、藤原鎌足と藤原不比等ゆかりの寺院で、【古都奈良の文化財】の一部として世界遺産に登録されています。国宝の数45、重要文化財の数45,県指定文化財の指定が3と、数多くの日本の宝があります。2010年には創建1300年の節目を迎えます。
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興福寺の見所
興福寺は同じ世界遺産の東大寺とも近く、一度に観光できるのが嬉しいですね。見所は興福寺を代表する伽藍でもある東金堂と五重塔でしょう。その他にも様々な見所があります。
東金堂
東金堂は国宝に指定されていて、何度か焼失していますが、現在の建物は1415年に再建されています。室町時代の再建でありながら、天平時代の堂と同様に作られています。中には国宝や重要文化財が安置されていますが、中でも木造十二神将立像(国宝)は、1207年ころの作品で、薬師如来を守る12の眷属の像で、そのいでたちと個性の出たそれぞれ12体のダイナミックな群像の表現が見所になります。
五重塔
730年に創建されたもので、国宝に指定されています。現在ある五重塔は1426年に再建されたもので、50.8メートルの高さを誇ります。木造の塔では東寺に対で日本では2番目の高さを誇ります。
北円堂
721年創建の北円堂も国宝に指定されています。現在興福寺にある建物の中で、最古の建物になります。形は八角円堂になります。大きさはさほど大きくもなく。ひっそりと建っている印象を受けます。中には木造弥勒仏坐像などの国宝が安置されています。
南円堂
813年創建の南円堂は重要文化財に指定されています。四国三十三ヶ所の札所でもあるため、多くの参詣者が訪れる建物ですが、堂の扉は10月17日の大般若経転読会の日にのみ開扉されます。北円堂とは違い、赤と緑でとても目立つ建物で、八角堂としては、日本で一番大きいものになります。
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国宝館
国宝館は、1959年に興福寺宝物収蔵庫として旧食道の細殿跡に建立されました。仏像彫刻をはじめ、絵画や工芸品、考古資料や典籍文書など、すぐれた作品を展示しています。「拝観券」の表紙にもなっている阿修羅像は国宝で、3つの顔と6本の手を持つ三面六臂(さんめんろっぴ)のものです。阿修羅像でありながらその顔はおだやかで、脱活乾漆造りで有名なものです。その他にも多くの国宝や重要文化財が展示されています。
薪能
薪能は、元々神仏に薪をお供えするための儀式でした。全国で薪能が行われている中で、興福寺の歴史が最も古い伝統があります。薪能の始まりは869年と言われていて、春日山の一角から運ばれた薪を使った神聖な明かりの中、西金堂で猿楽が演じられていました。そして猿楽が進歩して薪能となっていったのです。西金堂は焼失してから再建されることはありませんでしたが、西金堂跡の碑の前には、「薪御能発祥の地」の碑が建っています。能楽日本最古の行事でもある興福寺の薪能は、その源流でもあることから、尊敬し、敬う気持ちを洗わして「御」の字があてがわれ、「薪御能」と呼ばれています。
興福寺案内
住所:奈良県奈良市登大路町48
拝観時間:国宝館、東金堂ともに9:00~17:00
国宝館拝観料:大人500円、中高生400円、小学生150円(境内自由)
東金堂拝観料:大人300円、中高生200円、小学生100円(境内自由)
アクセス:近鉄奈良駅より歩いて5分
祭事案内:鬼追い式(2月3日)、涅槃会(2月15日)、仏生会(4月8日)、放生会(4月17日)、文殊会(4月25日)、薪能(5月11~12日)、弁財天祭(三重塔公開7月7日)、大般若会(南円堂開扉10月17日)中金堂・北円堂特別開扉(春、秋の年2回、日時は興福寺ホームページでご確認ください)
興福寺ホームページ:http://www.kohfukuji.com/
COLUMN~五重塔の危機~
廃仏毀釈が騒がれた頃、なんと興福寺の五重塔や三重塔が破格の値段、叩き売り状態で売りに出されました。興福寺は宗名や寺号を名乗ることも許されず、境内以外全て没収されるという窮地に立たされ、廃寺同様になってしまいます。買い手のついた五重塔は、薪の材料にされかかり、それを奈良町の人々の大反対により、なんとか薪材になることを逃れました。興福寺の再興が熱心に願われ、明治14年にようやく寺号の複合が許されました。翌年には管理する権利が興福寺に返され、再興への道を歩み、後年には世界遺産に登録されるまでになるのです。社寺などの歴史を見ると、幾度も焼失したり、歴史の中で翻弄されて、悲しい軌跡を歩んでいるものが多いのです。
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