東大寺
東大寺といえば、「奈良の大仏」が有名ですね。「金光明四天王護国之寺(こんこうみょうしてんのうごこくのてら)」ともいい、私たちが「奈良の大仏様」として親しんでいる「廬舎那仏(るしゃなぶつ)」を本尊としています。【古都奈良の文化財】の一部として世界遺産に登録されています。
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南大門
国宝に指定されているこの門は、とにかく大きく、一言で言えば壮大です。柱を貫通させる水平材を多く使い、堅く壊れにくくしていること、天井を張らずにむき出しのまま構造材を装飾として見せているのが、大仏様(だいぶつよう)という中国から伝わった建築様式です。門の左右には金剛力士像と石造獅子が安置されています。東大寺といえば、この南大門と奈良の大仏でしょう。
奈良の大仏
東大寺にきたらこれを見ずには帰れませんね。そうです。大仏様です。門横に、国宝の木造金剛力士像のある南大門(国宝)を抜けると、その先には巨大なお堂、大仏殿(金堂)があります。大仏様が中で鎮座している大仏殿は、木造建築として、世界最大級のものです。訪れたことのある人ならお分かりでしょうが、とにかく大きいです。大仏は「銅造廬舎那仏坐像」の名前で国宝に指定されています。745年に作り始められ、752年に開眼供養会(魂入れの儀式)が行われました。開眼導師はインド出身の僧が務め、列席した僧の人数は1万人にものぼると記録が残っています。開眼供養会に使われた筆や奉納された伎楽に使われた面は、正倉院に保管されています。大仏の像高は14.98メートルで、開眼供養会の盛大さも伝わってきます。大仏殿は過去に平重衡や松永久秀らによって、2度焼失しています。創建当時と現在の大仏殿の大きさを比べると、高さと奥行きは同じですが、幅が当時の2/3程になっています。だいたい柱1~2本分、焼失により小さくなりました。今は飾り気のない大仏殿で世の中を見つめ続けている大仏ですが、当時、ここで大仏の完成を祝って大勢の人が集まったことを思うと、なんだか不思議な気持ちになります。
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二月堂
国宝に指定されている二月堂は、旧暦2月に行われる「お水取り」と呼ばれる「修二会(しゅうにえ)」が行われることから、二月堂と呼ばれています。「お水とり」は迎春行事で、仏教寺院で行われる法会です。本尊が二つあり、大観音、小観音と呼ばれる十一面観音像です。大観音も小観音も、どんな人でも見ることが許されない絶対秘仏になります。
法華堂(三月堂)
境内の東側にある奈良時代の建築のもので、天平仏の宝庫として知られ、国宝にも指定されています。東大寺の前身、金鐘寺の羂索堂(けんさくどう)として建立されたもので、天平時代の建築は仏像を安置している部分になり、南側の部分は1199年に老朽化した部分を取り壊して再建されています。堂内に安置されているものの中でも、乾漆不空羂索観音立像は国宝にも指定されていて、奈良時代のものです。高さ3.6メートルもあり、額に第3の目が縦にあり、腕が8本のものです。頭の冠には銀でできた阿弥陀如来像が正面にあり、宝石も数多く散りばめられていて、透かし彫りでとても華麗です。その他にも多くの奈良時代の国宝や、重要文化財が安置されています。
若草山焼き
東大寺からはちょっとそれますが…東大寺の二月堂後方に広がる山。毎年山焼きが行われます。この若草山焼きの起源となったものが、東大寺と大きく関係しているという説があります。奈良公園の中を流れている川を境にして、東大寺、春日大社、興福寺がありましたが、両社寺の境界線が若草山で複雑に入り組んでいたことから、領地あらそいが起きました。この問題を奈良奉行が「あらそいを5万日預かる」と仲裁に入り、関係者を立ち会わせて山を焼き払いました。これが若草山焼きの起源とする説です。毎年1月に盛大にこの行事は行われていますので、東大寺を訪れたら、ぜひ若草山焼きも見てみませんか?
ライトアッププロムナード・なら
昭和63年から行われているライトアップですが、東大寺は大仏殿(中門、回廊も含む)です。南大門については、東大寺独自でライトアップを行います。機関は7月1日~10月31日(変更の場合がありますので確認してください)で、様々なイベントが行われます。ライトアップされた夜の東大寺もとてもきれいですよ。
東大寺案内
住所:奈良県奈良市雑司町406-1
拝観時間:8:00~16:30(11月~2月)、8:00~17:00(3月)、7:30~17:30(4月~9月)、7:30~17:00(10月)
拝観料:境内は自由、大仏殿、三月堂、戒壇院でそれぞれ、大人500円、子供300円
アクセス:JR近鉄奈良駅よりバス「大仏殿春日大社前」下車歩いて5分
祭事案内:華厳会(3月14日)、それ以外のお水取りなどの行事は毎年日時が変わります。東大寺ホームページでご確認ください。
東大寺ホームページ:http://www.todaiji.or.jp/
COLUMN~大仏建立の立役者~
近鉄奈良駅前にある噴水、その上に立つ像が誰だかご存じですか? 行基(ぎょうぎ)という奈良時代の僧です。日本で始めて「大僧正」の位をもらった人物でもあり、東大寺の大仏建立にあたっては、資金集めにその才能を発揮したそうです。東大寺では行基堂もあり、大仏創建に力を発揮した行基、良弁、聖武天皇、菩提遷那を「四聖(ししょう)」と呼んでいます。駅前の行基の噴水は待ち合わせのメッカになっていて、東京でいえば、渋谷ハチ公前のようになっています。近鉄奈良駅で降り立ったら、ぜひ行基の像を見て帰りましょう。
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