高山寺
高山寺(こうざんじ)は京都の栂尾(とがのお)町にある寺院で、この寺院も【古都京都の文化財】として世界遺産に登録されています。近隣の神護寺の別院とされ、神護寺十無尽院(じんごじじゅうむじんいん)とも呼ばれていました。
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高山寺の見所
高山寺の当時の伽藍は、大門や金堂、三重の塔の他に、阿弥陀堂、羅漢堂、鐘楼、経蔵、鎮守社がありましたが、ことごとく焼失して、鎌倉時代の建物は、かつて経蔵と呼ばれていた石水院のみになります。文化財も数多くありますが、そのほとんどが非公開で、公開されているものはこの石水院と明恵上人樹坐像だけになり、鳥獣戯画はレプリカになります。
石水院
この石水院には国宝に指定されている、有名な伝鳥羽僧正作の「鳥獣戯画」があります。残念ながら、見ることができるのはレプリカです。11メートルにも及ぶ長い絵巻物ですが、これは高山寺が焼き払われた後、後年の高山寺の人々が修復し、つなぎ直されたものです。現在の石水院は1888年にこの場所に移されてきたものです。旧石水院の跡は現在でも見ることができますが、廃墟のように荒れ果てていて見るも無惨な姿をさらしています。石水院には「壁」と呼べるものも「雨戸」と呼べるものもありません。一番外側の部屋にあたる場所の中央には、「善哉童子」の小さな木彫りの像が置かれています。小さな手を合わせているこの像は、長い間一人でここにいて寂しくないのでしょうか。
日本最古の茶園
石水院の門の横にある参道を挟んで、竹製の柵のある「茶畑」があります。現在は茶畑として機能はしていないようですが、日本最古之茶園と印された石柱があります。鎌倉時代の初め、栄西禅師が栂尾山に茶種を植えたのが、茶の発祥地とされています。
開山堂
開山堂は、石水院の横の参道をあがると姿を現します。明恵上人樹坐像が安置されていて、これは重要文化財にも指定されています。
仏足石
仏足石とは、お釈迦様の足を石に刻んだもので、崇拝の対象となるものです。この高山寺にも仏足石があり、仏足石参道の石碑も建てられています。
金堂(本堂)
高山寺の最も奥にあるのが金堂です。表参道を上ると真っ直ぐ金堂まで抜けるようになっています。この金堂は、同じく世界遺産に登録されている、仁和寺から移築されたもので、釈迦如来像が本尊として安置されています。
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高山寺の紅葉
高山寺を訪れるお勧めの時期は、なんといっても紅葉の時期です。高雄(尾)、槙尾(まきのお)、栂尾(とがのお)は三尾(さんび)と呼ばれて紅葉の美しいことで知られています。参道を覆い尽くす紅葉、真っ赤なじゅうたんを敷き詰めたような参道はとても美しく、心がなごみます。参道脇の木々の背も高く、緑の季節もとても気持ちがいいのですが、やはり高山寺といったら紅葉でしょう。境内には立派な老杉や老松、楓が茂っていて、そこに留まっているだけで心が洗われるような感じです。
上人遺愛の犬
石水院には、ガラスケースに入った木彫りの犬が飾られています。伝運慶作、上人遺愛の犬と呼ばれています。志賀直哉は優れた作品なので、そばに置いて可愛がりたいくらいだと言ったとの説明書きも添えられています。神社仏閣には仏像などが多い中、木彫りの犬はとても珍しいです。犬のモデルは明恵上人が可愛がっていた犬です。運慶の作品には、仁王像などのような迫力のある、力強いものが多い中で、非常に珍しい作品といえるでしょう。
高山寺案内
住所:京都府京都市右京区梅ヶ畑栂尾町8
拝観時間:8:30(石水院9:00)~17:00
拝観料:入山料400円+石水院600円
アクセス:JRバス線京都駅乗車、栂尾高山寺下車50分、四条大宮から栂尾高山寺下車40分、下車から徒歩5分
高山寺ホームページ:http://www2s.biglobe.ne.jp/~kouzanji/
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