日本ではまだ民間治療としての認識しかないカイロプラクティックですが、海外では西洋医学として医療の現場で活躍しています。
カイロプラクティックは神経の働きを回復させて、自然治癒力を最大に引き出すことを目的としています。神経の働きが悪くなると体の様々な機能の働きも低下し、結果として体に歪みが生じます。歪みは関節を変形させたり、椎間板ヘルニアなどを呼び、神経の圧迫などによって痛みや痺れが出てしまいます。カイロプラクティックは、こうしたことを早い段階で改善することを目的としているのです。
カイロプラクティックで行われる基本的な治療は、骨格矯正と筋肉矯正の2つになります。 骨格矯正で体の歪みを直し、正しい姿勢をとることで、筋肉の調整を指導します。薬や手術などの治療法とは違うので、小さな子供から年配の人まで、安心して受けることができます。
カイロプラクティックが着目している部分は脊椎です。脳から身体に広がる神経の束、脊髄中枢神経が脊椎に走っていて、精髄中枢神経からは末梢神経が肩や胸、腰、足などの書く部分に伸びています。この神経の出発点でもある脊椎に、カイロプラクティックは着目しているのです。
腰の部分だけを見ると、腰痛、ぎっくり腰、椎間板ヘルニア、の痛みの軽減、再発の予防をします。
腰痛があり、高血圧で降圧剤を服用している場合、血管が弱くなっている場合がありますので、カイロは適さないと言っていいでしょう。また、腫瘍や感染症、骨粗鬆症の場合は、カイロを行うことによって骨折する危険もありますので、適さないと言えます。
脊柱管狭窄症で強い神経症状がある場合も、カイロで改善するとは考えにくく、手術しなければいけない場合もあります。
このページで一番重要な部分だと思うのが、良い治療室の見分け方です。
日本では諸外国と違い、カイロプラクティックを行うのに国家資格制度がありません。
誰でも治療室を開くことができるのです。もちろん勉強しなければ知識もつきませんので、様々な方法でカイロを学ぶようです。
海外や国内の大学で、4~5年学んで学位を取得するケース、2ヶ月から1年の通信講座を受講するケース、私的な教育機関で2ヶ月から3年間学ぶケース、週末講座のカイロセミナーを受講しただけのケース、整体を学び、カイロの看板を掲げているケース、全くの独学で学んだケースなど様々なのです。
日本では国家資格がないために、良い治療室かそうかを見分けるには、正式なカイロ大学の学位を持っているかどうかで見分けるしかありません。
目立つ場所にカイロプラフティックの卒業学位が掲げられているか(認定証や終了証ではありません)、治療費が明確になっているか、治療に入る前にしっかりと問診があるか、ストレッチや生活改善などのアドバイスがあるか、痛い治療をしないか(カイロは痛み少ないものです)、治療直後に出る吐き気やだるさなどに対しての説明があるか、などを見てみましょう。
きちんとカイロプラフティックを学んでいるかどうかが治療室選びの第一条件ですが、中には学位を取得していても、きちんとした治療を行っていない治療室があるのも現実です。
治療と共にサプリメントを買わされたり、問診もせずにいきなり治療にとりかかったり、治療に関する説明がない、かなり強い力で押されたり踏みつけられ、痛みが全く取れないといった場合、その治療室は良い治療室とは言えません。腰痛に苦しみながら、楽になりたいと我慢して通うことはありません。
別な治療院をさがしましょう。