普段使っている味噌をきらしてしまい、安売りされている味噌を購入して使ってみました。それで味噌汁を作ったわけですが、一口飲んで後悔しました。味噌ってそのまま舐めてみてもあまり違いが分からなかったのですが、味噌汁にすると味の違いが歴然ですね。
味噌は穀物などを発酵させて作る日本独特の発酵食品です。主原料は大豆から作られていて、地域により使われる麹が米や麦、豆などと変わってくるため、味噌の種類は数多くあることになります。昔は各家庭で作られていた経緯もあり、手前味噌という言葉も生まれました。かつては酒屋の店頭などで樽に入れられて量り売りされていましたが、現在でもその方法をとっている販売店は数少なくなってしまいました。
味噌を大きく分類していくと、米味噌、麦味噌、豆味噌、調合味噌に分けられます。そして更に甘味噌、甘口味噌、辛味噌に分けられていき、塩分や麹の割合が変わってきます。色にも違いがあり、白みそ、淡色みそ、赤みそに分類されます。
味噌には「みそ品質表示基準」というものが農林水産省で決められています。商品のどこかに必ずラベルを貼って品名、原材料名、内容量、賞味期限、保存方法、製造者の記述をしなければいけません。品名は、米味噌、麦味噌などの種別を記入することになっています。原材料の欄に、米味噌で言えば大豆、米、食塩のみの記述のものが望ましいでしょう。酒粕とある場合は保存料のエチルアルコールのことですし、ビタミンB1とある場合は着色料として使われている場合があります。ラベルシールではなくても、天然醸造とあるものは、発酵、熟成が人の手によるものではなく、自然に作られた物だということですので、この表示のあるものを選ぶといいでしょう。色むらのあるものや黒ずんでいる味噌は避けた方がいいですね。
大豆を発酵して作られる味噌は生きています。と言うことは、毎日変化するということです。ですから、一度開封してしまった味噌は風味がどんどん落ちてしまいます。できれば密閉された容器にうつしてなるべく空気に触れさせないようにしましょう。袋にはいっているものは、空気を抜いて袋を閉じて冷蔵庫で保管しましょう。空気に触れると酸化して色も変わってしまいます。