豆味噌というのを知らなかった人も多いです。米味噌が米麹を使い、麦味噌は麦を使っていますが、味噌は元々大豆から作られます。豆味噌は米も麦も使わずに、大豆と塩だけで作った味噌汁です。
冒頭で述べたように、豆味噌は大豆だけを使って作る味噌のことです。蒸し大豆を発酵、熟成させて作り、赤みその米味噌よりも色が濃く、黒っぽくなります。赤褐色というのが適当でしょうか。熟成させる期間も長く、甘みが弱く渋みが強い、旨みのある味が特徴的です。豆味噌で代表的なのは八丁味噌です。
日本の中でも愛知県、三重県、岐阜県を中心として作られている味噌です。麹を使わずに大豆と塩だけで作られ、味も渋みがあって濃厚です。種類の名前ではなく、産地の名前で呼ばれて親しまれています。
東海地方で主に作られていて、八丁味噌、三州味噌、三河赤みそなどと呼ばれて親しまれています。
調合味噌に分類され、豆味噌に米味噌と調味料を加えた味噌です。
昔から徳島県に伝統的に伝わる豆味噌です。
豆味噌にも上記の三種類がありますが、その中で同じ豆味噌でも違う名前で親しまれているものです。「八丁味噌」は愛知県岡崎市の八帖町で製造されている味噌で、1~3年かけて作られています。「溜味噌」と呼ばれるものは、豆麹を仕込む際に通常よりも水を多くしたもの、「二分半味噌」は溜味噌よりも水の量を少なく仕込んだものをいいます。
ここでは豆味噌の中でも、八丁味噌の製造方法を紹介しましょう。八丁味噌は大豆と塩と水を使って作る味噌です。原則として冬に仕込まれます。大きな木の桶で作られ、中には6トンもの味噌を入れることができます。重石は内側に重心がかかるように、石が高く積み上げられます。この桶の並んだ光景は圧巻です。
こうして八丁味噌は作られていきます。
豆味噌でもある八丁味噌。それまでは米味噌や麦味噌などが中心だったのに、そうやって岡崎市内で豆味噌は生まれたのでしょうか。岡崎市一帯は大豆を栽培するに適した風土で、米よりも大豆が穫れました。大豆は土質があまり良くなくても栽培できることから米よりも盛んに栽培されていたのです。こうして大豆を使った味噌が作られるようになり、八丁村に船で物資が運ばれていた経緯があったことから、徳川家の家臣が現在の岡崎市から船で江戸へ、江戸から各地へと八丁味噌が広まり、東海道の行き来の中心に位置するまで八丁味噌は上り詰めました。その味噌蔵元が徳川家の権力に保護されながら、代々受け継がれて八丁味噌文化が伝えられてきたのです。
味噌を購入して使うとき、どうしてますか? 容器に移し替えますよね? ビニールの袋に入っている味噌を移し替えるのは至難の業だとは思いませんか? そこで、自分は購入すると一晩以上冷凍庫に入れておきます。味噌は完全に凍りませんが、袋をパーティー開きにし、スプーンなどを使って容器に移し替えます。そのまま移し替えるよりも袋に味噌が残ってもったいない思いをしなくて済みます。思いの外きれいに移し替えられるので無駄がありません。ぜひお勧めの技です。まさか袋のまま使って味噌汁を作っている人はいませんよね?