「1日1個のりんごは医者を遠ざける」といったことわざがあるように、栄養価が高いことで知られています。
また、お見舞いの定番としても有名ですね。では、一体どのような栄養素が含まれているのでしょう。
ここでは「りんご」に含まれる栄養素(成分)とその効果、また風邪や下痢といった症状別の効能などを見ていこうと思います。
りんごの約85%は水分からなり、カロリーも100gあたり54kcalと少な目です。
では・・・残りの約15%には、どのような栄養素が含まれているのでしょう? まず、体内の塩分を排出してくれる"カリウム"があげられます。
実際に『りんご消費量』トップの青森県では高血圧の人が少ないとか。
また、皮には『食物繊維』も多く含まれています。
腸の働きを活発にするだけでなく、消化吸収を助ける効果もあるのでりんごは皮ごと食べるようにしましょう。他にも、疲労回復に効果的な"有機酸"や"ビタミンC"などが含まれています。
3種の糖分(果糖・ブドウ糖・ショ糖)も含まれていて、そのうち果糖には冷やすことで甘味が増す効果もあるとか。りんごは栄養と甘味を兼ね備えた、いわば"果物の王道"といえるでしょう。
「りんごは体にいい」といいますが、実際どのような効果があるのでしょう? りんごに含まれる成分とその効果について、じっくりみていこうと思います。
りんごには100種類以上もの「ポリフェノール」が含まれています。
ポリフェノールには老化防止や抗酸化(活性酸素を抑える)作用、コレステロールの減少といった働きがあるとか。さらに・・・抗酸化作用のある"エピカテキン"も多量に含まれていて、より確実に活性酸素を抑えることができます。
しかし、エピカテキンには空気に弱い・・・という難点も。塩水に浸けるなどして、エピカテキンの酸化を防ぎましょう。
りんごに多く含まれる「クチン」は水溶性・・・いわゆる「水に溶ける」食物繊維です。 腸清掃をする不溶性(水に溶けない)食物繊維とは違い、ゼリー化して炎症部分の粘膜をカバーする働きがあります。
また、悪玉コレステロールを減らす作用もあるので動脈硬化の予防にも効果的。なお、ペクチンはりんごの果肉よりも皮に多く含まれています。
りんごに含まれる「カリウム」には、体内のナトリウムを排出して血圧を下げる効果があります。塩分を過剰摂取すると血管にナトリウムが溜まり、そこから高血圧や脳血管障害といった病気に発展することも・・・。
カリウムにはそれら余分なナトリウムを運び出し、血流を改善する働きがあります。1日1~2個のりんごを食べると血圧が下がるというデータもあるので、ぜひお試しください。
「アップルフェロン」という成分には、虫歯予防の効果があるといわれています。実際、この成分は歯に虫歯菌を付き難くするとか。
また、丸かじりには歯の隙間にたまった歯石を除去する効果も見られます。歯や歯茎、アゴを丈夫にする効果もあるので育ち盛りのお子様にはオススメです。
老若男女を問わず、りんごの丸かじりで"自然の歯ブラシ"をしましょう。
りんごは昔から"医者要らず"とされ、欧米では"りんごが赤くなると医者が青くなる"ということわざもあるほど。
そこで風邪や下痢、疲れなどイマイチ体調が優れないというときこそ「りんご」を食べましょう。ここでは、症状別に見合った食べ方(使い方)を紹介していきます。ぜひ、参考にしてください。
りんご酢とハチミツ各30gをコップに入れ、よく混ぜたら水を加えてください。
これでうがいすると、喉の痛みがスキッと改善されますよ!
疲労回復や高血圧、めまいといった症状にも効果があるのでぜひ試してください。
また、(高熱による)喉の渇きにはすりおろしたりんごが効果的です。
下痢のときには、りんごを皮ごとすりおろして食べましょう。また、煮りんごとその煮汁を食べても効果があるそうです。
逆に「便秘」のときは、皮ごとすりおろした絞り汁を飲んでみてください。
食前(特に朝食30分前)に飲むと効果的ですよ!
幼い頃、風邪で寝込んでいると母は必ずりんごをすってくれました。
当時の私はりんごが苦手でしたが、すりおろしりんごだけは好んで食べていたように思います。
また、風邪のときに食べるりんごは一段と美味しく感じていました。
そして母となった今、自分の子供にも同じようにすりおろしりんごを食べさせています。
私にとってすりおろしりんごは、いわば"薬"のようなものなのです。
また、"母のぬくもり"を感じる一品ともいえるでしょう。すりおろしりんごには、"栄養"と"愛情"がたっぷり詰まっていますよ!