オイスターソース
広東料理は数多くの調味料を使っていますが、何と言っても欠かせない調味料はオイスターソースです。広東の人は、中国の北方に住んでいる人より倍近くの調味料を普段から使っていると言われています。これは広東料理の種類の豊富さと複雑さを表しています。私たちが普段よく使っている調味料といえば、塩、胡椒、醤油、味噌、酢、砂糖などがありますが、和食特有の調味料といえばかつおだし、つゆ、みりんなどがありますね。中華料理は大きく8つに分けることができますが、広東料理はその中の一つです。
日本のオイスターソースレシピ
オイスターソースの主原料はカキ(牡蠣)エキスで、牡蠣は中国語でmuliと発音します。日本の牡蠣レシピといえば、牡蠣フライ、牡蠣鍋、牡蠣ご飯のほか、生牡蠣をレモンや酢醤油で食べるなど数多くあります。中国では牡蠣に限らず魚介類を生で食べる習慣は今までありませんでした。昔、中国の人は牡蠣を塩保存しそのエキスを取り出して料理に入れたところ、大変美味だったので色々工夫し今のオイスターソースを作り出しました。
オイスターソース栄養
オイスターソースの主な原料は牡蠣ですが、牡蠣類は「海のミルク」と言われるほど栄養成分が高いことを案外知らない人が多いようです。中国の漢方医学で、牡蠣(カキ)は男性の滋養のために昔から使われています。日本では牡蠣の肉しか食していませんが、中国では牡蠣の殻まで料理や漢方薬に利用されています。牡蠣にはたんぱく質、カルシウム、鉄分、ビタミンが豊富に含まれていますが、何と言っても最近注目されているタウリン、グリコーゲンが含まれていることです。タウリンはたんぱく質の構成成分であるアミノ酸の一種で、食べ物の消化を助ける効果があります。
広東料理とオイスターソース
広東の人は家庭料理でオイスターソースを使い、煮込み料理や野菜炒めを作ります。野菜を強火で素早く炒め、塩とオイスターソースを入れて出来上がる広東式野菜炒めは、広東の人が毎日食べている家庭料理です。広東の「点心、飲茶」で欠かせない小龍包(しょうろんぽう)などの中華まん系には、必ずオイスターソースを入れます。でも、オイスターソースはあくまでも調味料ですから、塩分を控えなければならない人は使う量にお気をつけてください。
オイスターソースレシピ
オイスターソースは広東料理ではメイン調味料として、料理の風味を生かす大きな役割をしています。オイスターソースが広東料理に最も使われている理由は、広東省は中国でも牡蠣の主な産地だからです。広東省のほか、福建省(ふっけんしょう)、浙江省(せっこうしょう)、北方の沿海地域も牡蠣の産地となっています。広東料理ではオイスターソースを肉料理のほか、主に野菜料理に使うことで有名です。「レタスオイスターソース」、「チンゲン菜オイスターソース」、「牛肉オイスターソース」は、広東料理を代表するメニューです。
広東オイスターソースレシピ
材料
レタス600グラム、にんにく(ニンニク)のみじん切り3グラム
調味料
オイスターソース30グラム、サラダ油60グラム、醤油10グラム、砂糖10グラム、胡椒1グラム、塩1グラム、片栗粉10グラム、ごま(ゴマ)油5グラム、中華スープの素適量
作り方
- レタスを食べやすいサイズに手でちぎります。
- 大きめの鍋に水を入れ沸騰させ、塩、砂糖、油とレタスを入れ再び沸騰したらすぐ火を止め、レタスをザルにあげます。
- 水をきったレタスを大き目のお皿に盛ります
- 熱くしたフライパンにサラダ油、にんにくのみじん切りを入れ素早く炒めます。
- オイスターソース、塩、胡椒、砂糖、醤油、中華スープの素を入れ、水溶き片栗粉を入れ、レタスの上にかけます。
- 好みによってごま油を更にかけたら広東「レタスオイスターソース」の完成です。
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