点心、飲茶
広東料理の達人
 

点心(てんしん)

点心(中国語でdianxinと発音します)は簡体字で、繁体字(中国国内では簡体字を使用していますが、香港や台湾では繁体字を使用しています)では點心と書きます。点心は主菜と中華スープ以外の料理を指していますが、餃子、中華まん、ワンタン、シュウマイなどは私たちが普段よく食べている「点心」です。しかし、中国で言う点心の範囲は日本人が思っている点心の範囲を遥かに超えています。中国の人は間食やお菓子、軽食類も「点心」と言うので、ケーキ、クッキー、チョコレートなども「点心」の一種類なるわけです。

点心の種類

点心の定義からすると、主食とスープ以外のものなら全部「点心」の種類に入ります。餃子、シュウマイ、ワンタン、ちまき、春巻などは日本人が普段からよく食べている点心です。肉まん、あんまん、豚まん、桃まん、小龍包(しょうろんぽう)など中華まんシリーズも言うまでもなく「点心」です。杏仁豆腐(あんにんとうふ)、エッグタルト、ごま団子(胡麻団子)、月餅(げっぺい)など甘いデザートを中国では「甜点(中国語tiandianと発音します)」と言います。中国では「甜点」を作る職人を「点心師(dianxinshi)」、料理を作る職人は「厨師(chushi)」と呼んでいます。

点心はケーキ?

中国で定義した点心の範囲は非常に広いですが、中国人が普段「点心」と呼んでいる範囲はとても限られています。中国人が思っている「点心」と日本人が思っている「点心」メニューは少々違いがあります。中国人が使っている「点心」は甘いデザートを指すことが多く、むしろ飲茶のほうが日本人の思っている「点心」に近いです。中国語をまったく話せないある日本人が、中国のデパートで小龍包の売り場を探していました。いくら探しても見当たらないので中国人に「点心」と書いて見せたら、ケーキやクッキーを売っているお菓子売り場に案内されたそうです。同じ漢字を使っていても、意味するものは違うのでこのような誤解が生じたのです。

飲茶(ヤムチャ)

広州の人たちにとって「ヤムチャ」することは、日常生活でなくてはならない存在です。広州の人々の朝は、家の近くのお店に行って飲茶をすることから始まります。ヤムチャというのは広東語ですが、広東圏以外の地方でも広東料理を食べに行く時、「飲茶に行く」という意味で普通に使っています。飲茶を直訳すれば「お茶を飲む」ということですが、実はお茶を飲むことだけではありません。餃子や海老団子を食べたり、ウーロン茶を飲んだり、軽いお食事をすることを飲茶と思えば間違いありません。

飲茶は広州の生活の一部

広州に旅行に行っただけでは飲茶が広州の人にとってどれほど重要であるか、実感することができないかも知れません。広州の人たちは朝起きたらまず近くの飲茶専門店に直行し、新聞を読みながらウーロン茶や花茶を楽しみます。広州の人は本来ウーロン茶をよく飲んでいましたが、近年ジャスミンや菊茶など花茶を好んで飲む人も増えてきました。もちろん、お茶も飲むだけために飲茶のお店に行ったわけではありません。小龍包、あんまん、蒸し餃子など様々な点心と一緒にお茶を楽しみます。

飲茶のために早起き

広州は中国でいち早く改革開放政策を取り入れた町として、生活リズムは中国のほとんどの都市(上海などの大都会は別)より速いです。広州の若い人たちは「飲茶のために早起きするより、少しでも寝ていたほうが良い」と考えるようになり、朝早く起きて飲茶をする習慣はだんだん変わるようになりました。朝の飲茶は「早茶(中国語でzaochaと言います)」、お昼の飲茶は「午茶(中国語でwuchaと言います)」、飲茶はこのように時間帯によって分けられています。朝が弱い若い人たちは、「早茶」の代わりとして「午茶」を楽しむようです。


点心、飲茶