点心、飲茶
広東料理の達人
 

肉まん

コンビニのレジの近くには肉まん、あんまん、カレーまんなど中華まんが入った保温ボックスがあります。肉まんを買いにわざわざコンビニに行く人もいれば、缶ジュースを買いにコンビニに行ったのに食べたくなって肉まんを買ってしまう人もいます。コンビニの店員さんがすぐ取れるようにレジの近くに置いたかも知れませんが、中華まんボックスを見やすい場所に置いたのはとても賢い商売戦略だと思います。肉まんはおなかが空いた時はもちろんのこと、見ればとにかく食べたくなります。

肉まんと豚まん

肉まんのことをある地域では豚まんとも呼んでいましたが、最近「豚まん」というラベルで肉まんを出しているメーカーも少なくありません。日本では肉まんといえば、豚肉が定番になっていますが、本場の中国では豚肉のほか、牛肉、ラム肉も使っているので「肉まん」のお肉は、必ずしも豚肉とは限りません。中国で肉まんを買う時には必ず「具は何肉ですか?」と聞かなければなりません。牛肉を食べられない人が牛肉で作られた肉まんを買ったら大変ですから、買う前の「お肉の確認」を行わなければなりません。

肉まんと野菜まん

中国では近年野菜まんが非常に売れています。中華料理は結構油っぽいですが、中国人はそれほど太っていません。これは野菜を一杯食べていたからです。しかし、中国人の食生活に変化が起き、肥満な子供たちが増えています。お肉を控えて野菜をもっと食べようという運動が中国各地で行われています。「肉まんならスーパーやコンビニで簡単に買えますが、野菜まんは聞いたことがありません。どこで売っていますか?」と聞く日本人がいると思いますが、確かに今現在日本のコンビニやスーパーでは野菜まんを売っていません。

肉まんレシピ

自分で肉まんを作ったことがありますか? 「肉まんはコンビニで買って食べるものであって、自分で作るものではありません。」と言っている若者がいますが、肉まんの作り方は決して難しくありません。小麦粉とドライイーストさえあれば皮の生地を作ることができますし、お肉と葱さえあれば具を作ることができます。薄力粉と強力粉を半々にする方もいますが、二種類の小麦粉をわざわざ用意しなくても大丈夫です。生地を作る時のポイントはぬるま湯でこねることです。熱湯を使うとドライイーストの菌が効力を失ってしまいますので、お気をつけてください。

材料(10個分)

薄力粉 300グラム

ドライイースト 小さじ一杯

ぬるま湯  150cc

豚挽肉(合挽きでも良いです)200グラム、葱1束、生姜のみじん切り少々

調味料

塩少々、醤油大さじ1杯、サラダ油大さじ1杯、中華スープの素少量、胡椒少々

作り方

  1. ケーキ、パン作りの時と同じく小麦粉をふるいます。
  2. ドライイーストを40度ぐらいのぬるま湯でよく溶かします。
  3. 大き目のボールにふるいにかけた小麦粉、ぬるま湯に溶かしたドライイースト150ccを入れ、耳たぶほどの柔らかさになるまでよくこねます。(生地が発酵することを考慮し、大き目のボールをお使いください)
  4. こねた生地が入っているボールにラップをし、30分ほど発酵させます。(部屋の温度によって発酵時間は多少変わってきます。生地が2倍ほどに膨らんできたら発酵できたという合図です)
  5. 発酵した生地を10等分にし、丸めます。
  6. 打ち粉をした台の上で丸めた生地を麺棒で伸ばします。
  7. 麺棒で伸ばした皮で、事前に作っておいた肉まんの具を入れ包みます。
  8. 蒸し器のお湯が沸騰したところで火を止めます。クッキングシートを敷いた蒸し器の上段にあんまんを間隔を開けて入れます。蓋をして二次発酵(10分ほど)をします。
  9. 二次発酵した肉まんが入っている蒸し器に再び火を入れ、20分間蒸したら、「プロの肉まん」の出来上がりです。

肉まんは主食

日本人は肉まんをおやつ感覚で食べることが多いですが、中国人にとって肉まんは主食です。小麦粉料理を多く食べている中国の北方地方の主婦たちは、肉まんをよく作ります。肉まんとお粥を朝食の定番メニューにしているご家庭が多いので、一番経済的なのでやはり自分で作ることです。夫婦共働きが当たり前のことになっている中国では、夫婦で家事を分担することが普通です。「先に家に帰った人が食事を作る」というルールを作っているご家庭もいるらしく、普段から鍛えられている「おかげ」で料理上手な男性も多いです。肉まんの生地作りには結構力が要るので、男性が女性より向いています。肉まんの皮の生地は、こねればこねるほど弾力性がありこしが出ます。何でもそうですがおいしく作るためには、手間と暇を惜しまないことです。

中華街の肉まん

横浜中華街に行くと店頭に蒸したての肉まん、あんまんなどをずらっと並べているお店が多いです。コンビニやスーパーで売っている肉まんよりひとまわり、ふたまわりも大きいです。おなかがよほど空いているなら別ですが、一つを一遍に食べることがとてもできません。男の人は一人で1個を食べられるかもしれませんが、女の人ならまず無理でしょうね。どうしてそんなに大きく作れるんでしょう? 「ふわふわ」のおいしそうな肉まんの作り方を教えてもらいたい気持ちで一杯ですが、企業秘密ですから簡単に教えてくれるはずはないでしょう。


肉まん