地球科学で、まず最初に挙げられるのは気象のことですね。気象という言葉は聞いたことがあると思いますが、雨は気象現象(天気)の一つです。地球科学を学ぶための第一歩として、そのしくみや、雨が降るとどうなるのか…など色んなことを見ていくことにしましょう。
気象のことから、地球科学について探っていきましょう!空から降ってくる雨を見て、不思議に思ったことはありませんか?どうして、あんなにたくさんの水が空から降ってくるのでしょう?さっそく、雨が降るしくみについて紹介していきましょう。
まずは、太陽が海や川、地面に含まれている水分を温めることから始まります。次に、その温められた水分が水蒸気となって、空にのぼっていきます。すると空の上は気温がとても低いため、水蒸気は冷えて氷の粒になってしまいます。そうして、空にたくさんの氷の粒がたまると、空はその重さに耐え切れなくなって、水分を雨として地上に降らせるのです。空の下のほうは気温が高いので、氷の粒が溶けて水分となるんですね。そして、地上に降った雨は、また海や川に戻っていきます。このしくみは、「水の循環」と呼ばれています。
地球科学を考える上で、水などの水分は、とても重要なものです。水なしでは、地球は成り立ちません。地球上に存在するすべての生き物にとって、これらは必要なものですからね。
雨が降ると、稲や野菜などの作物が健康に大きく育ちます。それ以外に、飲み水や洗濯、お風呂に使われたり、工場などでも水は役立っています。このように、私たちの生活に欠かせない“水”を恵んでくれているのです。
とはいえ、あまりにもたくさん降りすぎてしまうと、作物の成長に悪い影響を与えてしまうこともあります。さらに、ジメジメして、洗濯物が乾きにくくなったり、家の中や食べ物などにカビが発生しやすくなります。また洪水などを引き起こし、大きな災害につながってしまうことも考えられるでしょう。雨は多すぎても、反対に少なすぎても困ったことになります。
春から夏にかけての季節の変わり目に、日本や中国、韓国といった東アジアで見られる雨季のことを梅雨といいます。梅雨の由来は、梅の実が熟す時季だから…というところから来ています。
この梅雨の時季は、日本付近に梅雨前線があって、そのまわりで雲や雨が発生します。たいていの場合、6月上旬に梅雨入りして、7月下旬頃には明けますが地域や、またはそのときの気象条件によって異なることもありますね。
“蝦夷(えぞ)梅雨”という言葉があることを知っているでしょうか?北海道には梅雨がないとも言われていますが、6月はやっぱり雲って天気の悪い日が多いように思います。
ただ、本州や四国、九州に比べて雨の降り方は弱く、長く降り続くこともありません。これは、梅雨前線が北海道にまで北上すると、それほど活発に活動しなくなるためです。
天気予報を見ていると、よく降水量という言葉が使われています。降水量とは、雨などが蒸発したり、流れてしまったりせずにたまったときの水の深さをいいます。この降水量はmm(ミリ)単位であらわし、日本国内の年間の平均的な降水量は、1800mm程度と言われているんですよ。
1分間、1時間、1日、1ヶ月、1年間など…降水量はさまざまな測り方ができますね。また、降水確率も降水量と同じように、気象の分野では大切なことです。 この降水確率…実は意味がよくわからないという人もいるのではないでしょうか?
特定の地域で、ある決まった時間内に1mm以上の雨または雪が降る確率のことをいいます。たとえば、ある日の東京の降水確率が80%だったとしましょう。これは1日のうちで同じような気象条件に10回なったとしたら、そのうちの8回は雨が降ることを意味しています。ちなみに、降水確率は過去のデータをもとに、計算されているんですよ。