地球科学のせかい

地磁気の逆転

地磁気の逆転いきなり「地磁気の逆転」と言われても、何のことやらサッパリ…だと思います。私たちの住む地球に欠かせない地磁気のこれからを考えてみませんか?地球科学の進歩にも大切なことなので、ちょっとでも興味をもってくれたら、嬉しいです♪

弱まっている地磁気

弱まっている地磁気地球にとって大切な地磁気があることで、私たちは無事に日常生活を送ることができます。けれど、その地磁気が最近ちょっとこまったことになっています…。

実は年々、力が弱まっていると言われています。地球科学の研究結果によると、過去100年間に地磁気の強さは約10%減っていることが明らかになりました。この調子でいくと、どんどん減り続けて、最後にはなくなってしまうのでは…?と思ってしまいますね。けれど、同時に地磁気の強さは時代によって、今よりも強かったり、弱かったりと安定していないこともわかっています。これを考えると、過去100年間のデータは、ほんのわずかな期間にすぎないと言えると思います。

 

地磁気が弱まると…?

地磁気が弱まると…?地球上に住む生き物のすべては、大気と地磁気によって守られています。地磁気は目に見えないものなので、もしそれがなくなったら?と言っても、なかなか想像がつきませんね。

ですが、私たちの命を守ってくれているものだということを考えると、地磁気なしでは生きていけないことになります。
これは決しておおげさなことではなく、本当にそれだけ地磁気が重要なものということなんですよ。地球科学においても、大事な研究分野の一つです。地磁気が弱まると、どうなるのか?ここで、もっと身近な例をあげてみることにしましょう。

方角がわからなくなる

地磁気のおかげで、私たちは方角がわかります。ところが、地磁気が弱まることで方角がわからなくなってしまいます。交通機関が乱れ、自分の家もわからなくなる人が出てきます。また、鳥も方向感覚がなくなり、ところかまわず飛ぶようになります。

宇宙線(うちゅうせん)が降り注ぐ

宇宙にある高エネルギーが、私たちに降り注ぎます。この高エネルギーは、人体に悪影響をおよぼし、ガンや奇形(きけい)を作り出します。ほかにも、さまざまな病気が流行します。

キカイの誤作動(ごさどう)

キカイの誤作動も起こり、とくに心臓病のためにペースメーカーを入れている人は、命にかかわる大問題になります。このほか、あらゆるキカイが誤作動を起こすと、人々の混乱をまねきます。

異常気象

世界中で異常気象が起こります。異常高温になったり、夏でも雪が降ったり、大雨が降ったり…。また、人体に悪影響をおよぼすオーロラが、ひんぱんに出るようになるなど、これまた人々は大混乱に陥(おちい)ります。

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地磁気の逆転って?

コンパス普段私たちは、方位磁針を通して地磁気を見ることができます。方位磁針を見ていて、急に針がいつもとは反対の方向に動くようなことがあれば、びっくりしますよね!

地球誕生からの長い歴史のなかで、そういったこともあるんですよ。それが「地磁気の逆転」とよばれるものです。1回の逆転にかかる時間は数千年、逆転する周期は平均で45万年と考えられています。

では、どうして地磁気は逆転するのでしょう?今のところ、大きく進歩した現代の地球科学でも、はっきりとした理由は何もわかっていません。ただ、地球の自転の少しの乱れで起こることもあれば、何も刺激がなくても自然に逆転することもあるようですね。

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いん石とぶつかって地磁気が逆転?!

彗星地磁気逆転の理由の一つに、いん石などとのぶつかり合いが考えられます。環境が変動して、北極や南極の氷がかたまったり、とけたりすることでいん石や彗星(すいせい)などが地球にぶつかります。

これは、地球の自転のスピードの乱れにも関係してくるため、逆転の原因としては十分にあり得るでしょう。このことからも、地磁気は地球全体のシステムに大きくかかわっていることが分かりますね。これから、地球科学の研究が進められて、逆転のナゾがとけるときが来るかもしれませんよ。


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