地球科学のせかい

雪と氷の変化

雪だるま雪と氷…どちらも色んなふうに変化していきます。地球科学の分野では、この変化の過程なども研究しています。人間の手が加わることなく、自然の力だけで、その姿を変えていく雪や氷はとてもキレイです。

 

結晶(けっしょう)

結晶(けっしょう)みなさんは、雪や氷の結晶を見たことがあるでしょうか?どんな形をしているか、知っていますか?はじめに、雪と氷の結晶についてお話しましょう。

雪の結晶

さて、雪の結晶は何角形でしょう?雪の結晶は、キレイな六角形をしているんですよ。雪ができるときに温度が-15℃前後、湿度110以上の条件で氷は平面的に成長します。典型的な星形の六角形となります。場合によっては温度の変化で六角板になったり、針状になったり、六角柱になったりすることがあります。

氷の結晶

雪の結晶があれば、もちろん氷の結晶だってあります。ですが、氷の結晶はなかなか見ることができませんね。氷の結晶も雪と同じように、基本的には六角形をしています。氷の結晶のいい例が、霜です。霜は空気中の水蒸気がかたまって、氷の結晶となったもの。植物の葉やくき、地面、窓などにつき、冬の寒さがきびしい地域でよく見られます。

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霜柱(しもばしら)

霜柱(しもばしら)冷え込んだ冬の朝、庭などで地面からのびている氷の柱を見たことがある人も多いのではないでしょうか。この氷の柱は1本1本が細いので、足で踏むとすぐにこわれてしまいます。

これは霜柱といって、土の中の水分が凍ってできたものです。地面がとても冷えていて、土の中がしめっているとき、土の中の水分が地面に近づくと、たちまち凍ってしまうのです。

霜柱の高さは、土の種類や温度、水分量によって異なりますが、ときには10cm以上にもなる場合があります。霜柱は冬にしか見られない現象で、しかも掘り起こされてやわらかくなった土によく起こります。

けれど、最近は霜柱をあまり見かけなくなった地域もありますね。これは、地球科学においても大きな変化といえるでしょう。地球温暖化の影響や、道がよくなったことで水分を通しにくくなったことなどが原因と言われています。

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つらら

つらら「つららを食べたい…」それが、小さいときの私のちょっとした願いでした(笑)。「つらら」は、漢字で書くと「氷柱」となることからも分かるように、家など建物の軒下(のきした)や岩場にぶらさがっている棒状の氷のことをいいます。

屋根などの積もった雪がとけて、地面へと流れ落ちるときに寒さで凍り、そのまま上から下にのびていったものです。また、屋根だけでなく、滝がそれごと凍ってしまい太くて長い「つらら」が何本もできることもあります。

滝が凍った姿は、圧巻(あっかん)ですよ!太くて長い「つらら」は、なぜか人の目を引き付けます♪そんな「つらら」は、ただ寒いというだけではできません。寒暖の差があって、キレイな「つらら」が作られるのです。さらに、もとの雪が汚れていないことも美しい「つらら」の条件になります。雪がたくさん積もる地域で、多く見かけますね。

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氷紋(ひょうもん)

はじめて聞く人もいると思いますが、氷紋は氷と水、雪のしわざによってできた地球科学の芸術品と言ってもいいかもしれません。実際に見たことがある人は、どのようにしてできるのか不思議ですよね?ここで、氷紋のでき方を紹介しましょう。

寒さで湖(みずうみ)などの表面が凍って、その上に雪が積もります。何らかのキッカケで、湖の表面にはったうすい氷が割れると、そこから水がしみ出して積もった雪に美しい模様ができるというしくみになっています。なんだかとても幻想的(げんそうてき)な自然現象なんですよ。地球科学のすばらしさの一つと言えるでしょう。


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