地球科学のせかい

光

光地球上は、さまざまな光であふれています。りんごは赤、植物は緑…などとモノの色が分かるのは、光があるおかげです。さて、この光とはいったい何なのでしょう?光は地球科学、また気象の分野においても注目されている分野です。

光って何?

光って何?光は、地球科学を大きく進歩させたといえるでしょう。太陽や電気の光など、私たちの身のまわりには、たくさんの光があります。その正体が何だか分かりますか?

可視(かし)光線ともいわれ、おもに人の目で見ることができる波長の長い電磁波のことです。粒子でもあり波動でもある、この可視光線には赤外線や紫外線も含まれます。

太陽の光

光の話をすると、一番はじめに太陽の光を思い浮かべる人も多いでしょう。太陽は、90%以上の水素ガスと残りはヘリウムガスでできている巨大なかたまりで、今から約50億年前に誕生しました。太陽光線は、1秒間に振動する回数によって、光の色がことなります。

ムラサキは1秒間の振動数が一番多い場合、赤は一番少ない場合です。太陽が発する光には、全部の色が入っていて、それがすべて混ざり合って透明のように見えます。その全部の色というのが、虹の色になるんですよ。虹については、次の項目で紹介します!

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神秘的な虹♪

虹みなさんも、空にかかる七色の虹を見たことがあると思います。よく雨上がりの空に出ますよね。虹と雨が関係しているからです。【】のページで、雨は小さな水の粒からできていると説明しました。

その水の粒に太陽の光が当たると、光は曲がってしまいます。こうして曲がることを「光の屈折(くっせつ)」と言うんですよ。この光の屈折がさまざまな方向で起こることで、虹が発生するというわけですね。

ところが、雨の日でなくても、虹を見られるときもあります。それは、どんなときでしょうか?滝のまわりでも虹が出ていることがありますね。機会があったら、天気のいい日に山の中の滝を見に行ってみてください!

勢いよく流れる水は滝つぼに落ちるときに、はね上がります。そのとき、空気中にはたくさんの水の粒があって、雨が降ったときと同じような状態になっています。このため、虹が出てきます。こんな虹からも、地球科学の不思議を垣間見ることができますよ。

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不思議な現象!蜃気楼

逃げ水現象虹ができるもとになる光の屈折は、ほかにもこんな現象を引き起こします…。冬や春先などに、遠くの景色がのびて見えたり、ゆらゆらして見えたり、2重に見えたりしたことはありませんか?

これは、別に自分の目が悪くなったわけではなく、そういった自然現象なのです!この現象は、蜃気楼(しんきろう)といい、気温、水、光…この3つの条件がそろったときに発生します。

蜃気楼は海や川、湖などの水辺で発生し、向こう岸の景色が変わって見えたりしますね。暖かい空気と冷たい空気との温度差によって生まれるものです。海の表面に当たった光が屈折して反射する…これは蜃気楼のしくみになっています。

また、水辺以外でも蜃気楼を見ることができます。こっちのほうが、もしかしたら目にする機会が多いかもしれません。暑い夏の日にアスファルトなどの道路で、ビルや島が浮いて見えたり、遠くのほうに水があるように見える「逃げ水現象」などがあります。気象現象の光が、こうして新たな現象を生み出すのは面白いですね!

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稲光を発する雷(かみなり)

雷空に稲妻がはしり、ピカッと光ったと思ったら、しばらくするとゴロゴロとものすごい音が鳴り響く雷…。これは太陽の光とは関係ありませんが、光についてとういことで、軽く説明しておきましょう。

雷は、雲にたまった電気がいっぺんに地面へ向かって逃げるとき、発生します。ここ数年、雷による被害が増えていることから、気象庁は2010年から雷の発生を1時間前に予測し、情報提供することを決めました。

また、雷が発生すると光が先に見えて、音はあとで聞こえてきて、その音はだいたい半径100kmくらいの範囲に響き渡るといわれています。ちなみに、雷の現象は大きく、電光(でんこう)、雷鳴(らいめい)、雷電(らいでん)に分けられます。

電光

雲と雲とのあいだ、雲と地面とのあいだで放電が起こります。まぶしい光が見られます。

雷鳴

その名のとおり、ゴロゴロと鳴り響く雷のことです。

雷電

これぞ完成形!という感じの雷です。電光と雷鳴が合体したものになりますね。


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