せんべいの楽しみ

炭酸せんべい


みなさんは「炭酸せんべい」をご存じですか?

炭酸と煎餅…って、ちょっと想像がつかない組み合わせですよね。煎餅は和風のイメージですが、この「炭酸せんべい」は洋風になります!

兵庫県の有馬温泉や宝塚温泉の名物・「炭酸せんべい」について紹介しましょう。

目次

「炭酸せんべい」の特長


「炭酸せんべい」の歴史


「炭酸せんべい」の種類


「炭酸せんべい」の作り方


千葉県銚子市について

「炭酸せんべい」の特長

炭酸せんべい

冒頭でも書いたように「炭酸せんべい」は兵庫県の有馬温泉や宝塚温泉の名産品として知られています。直径10cmくらいの丸い形をしている薄型の「せんべい」です。

普通、私たちが思い浮かべる煎餅とは違って、モナカの皮のような色で、表面には焼型の紋様(もんよう)がデコボコと浮かび上がっています。湿気を防ぐために円柱形の缶に入ったものや、個別包装された「せんべい」が大きな缶に入っているもの、割れたものを袋詰めにしたものなど色々あります。

また、「炭酸せんべい」最大の特長はその名のとおり、山から湧き出る天然の炭酸水が使われていることです!軽い食感で、甘さもちょうどいいので子供のおやつにもぴったりですね。食べ飽きない優しい味が「炭酸せんべい」の魅力ではないでしょうか。

「炭酸せんべい」の歴史

兵庫県神戸市にある有馬温泉は日本最古の温泉と言われ、古くから湧き出ていました。かの豊臣秀吉に愛された温泉としても広く知られています。大昔から名湯と評判だった有馬温泉。

秀吉は天下統一のあと、そこを何度も訪れました。そして、この温泉が気に入った彼は以来、有馬に様々な援助を行ったと言われています。有馬温泉には茶褐色をした金泉と無色透明の銀泉がありますが、それから長い年月が経ち、あるとき温泉の成分調査で銀泉のお湯には炭酸が含まれていることがわかったのです。

この炭酸泉水を使ってなにか神戸の名物を作ることはできないかと考えられた結果、明治40年、ついに「炭酸泉せんべい(炭酸せんべい)」が誕生しました。

「炭酸せんべい」の種類

ここで「炭酸せんべい」の種類を紹介しましょう。どのお店も工夫を凝らしたオリジナルの「炭酸せんべい」を販売しています。お取り寄せができるお店も多いので、懐かしい味を思い出してみては?

ヘルシーな炭酸せんべいの種類

何もはさんだり、生地に混ぜ込んだりしていないもの、白ゴマ入り、青のり入りなど。

クリーム系炭酸せんべいの種類

バニラクリーム、チョコレートクリーム、イチゴクリーム、抹茶クリーム、しょうがクリームなど。

「炭酸せんべい」の作り方

それでは「炭酸せんべい」は、どうやって作られているのでしょう。作り方を見てみましょう。とてもシンプルな作り方です!だからこそ職人の技が光る一品になります。各材料の微妙な配合加減によって、お店ごとのオリジナルの味が生み出されるんですよ。

  1. 小麦粉、砂糖、でんぷん、食塩、重曹を混ぜ合わせます。
  2. そこに有馬温泉の炭酸泉水を加えて、さらに混ぜ合わせます。
  3. 専用の型に流し込んで焼き上げれば、できあがりです。以前は手焼きしているところもありましたが、今は機械で焼いているところがほとんどのようですね。

千葉県銚子市について

湯本坂「炭酸せんべいの歴史」のところでも述べたように、兵庫県神戸市の有馬町には含鉄強塩泉で赤い湯の金泉、透明で銀泉と呼ばれるラジウム泉や炭酸泉が沸いています。このことからサイダーの発祥地とも言われているんですよ。

私たちが子供の頃から飲んでいるサイダーも、もともとはこの地で作られました。明治6年に当時、湯山町の戸長だった梶水源治郎さんによって、鉱泉として確認されました。それまで人々はこれを体によくないものと思い込み、近づきませんでした。それから、しばらくして飲み水としても、お風呂の水としても使える天然の炭酸水であると判定されました。

それを知った地元の人たちは明治19年、泉源上屋が建てて、この泉水を雨露から防いで、さらに多くの気泡が発生するように、泉脈を引っ張ってきて、絶えず湧き出るように整備しました。

今では地元の人以外にもたくさんの観光客が訪れるようになり、有馬温泉のまわりにはいくつもの観光名所があります。「太閤の湯殿館」や「有馬の工房」などでは有馬温泉の歴史や文化を知ることができますし、「湯けむり広場」や鼓ヶ滝公園、端宝寺公園などは、ちょっとした散策コースに最適ですよ♪

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