仏教と国家
百済から伝えられた仏教ですが、これには経緯があります。大和朝廷が他国とあらそっていた百済に対して、その援助をする見返りに、新しい文化を差し出すという外交取引だったのです。仏教が日本に入ってきたことによりあらそいも起きたのですが、聖徳太子の働きによって、仏教国家へと変わっていくのです。国家の管理下で、仏教は展開されようとしていました。国家の中に仏教を取り入れて失敗した例もあれば成功した国もあります。聖徳太子が生きている頃には成し得なかった日本での仏教の普及は、意思を受け継ぐ者により全国に広まり、現在でもこうして日本人の生活の中に仏教は根付いたのです。外国から入ってきた仏教ですが、こうして私たちの生活に浸透するまでには、長い年月がかかっているのです。