エコロジーを考えよう・省エネ塾

サマータイム

夏の時期、時計を1時間進めて、早く仕事から上がった時間を有効に使おう!というのがサマータイム。 省エネ対策の一環でもあります。私の住んでいる北海道では、一部の地域で実施されてはいますが、まだ馴染みの薄い制度のように思います。 サマータイムは欧米では当たり前に取り入れられている制度です。 そもそもサマータイムとはどのようなもので、どんな効果をもたらすのでしょうか?

サマータイムって?

サマータイムは時刻を1時間早めることで、自然と昼間の明るいうちに働いて、夜は早く寝るようになります。 これが省エネになるとして期待されています。学生時代、留学先で夜9時頃でも外が明るいことにビックリしたのを覚えています。 サマータイムは、夏時間(日本)、デイライト・セービング・タイム(アメリカ英語)とも呼ばれています。 また、アメリカを例に挙げると、通常サマータイムは4月の第1日曜日から始まって、10月の最終日曜日に終わります。 ここで、注意したいことは、国内でも地域によってサマータイムを採用していないところがあることです。 サマータイムを実施している地域とそうでない地域を行き来するときは時間の調整を忘れないで下さいね。

サマータイムって、いつから始まったの?

ドイツで1916年4月30日~10月1日、イギリスで1916年5月21日~10月1日に実施されたのがサマータイムの始まりだと言われています。 アメリカでは1918年と1919年に導入されましたが、人々の支持を得ることができずに廃止に追い込まれてしまいました。 ですが、数年後には復活し、今に至っています。 ちなみに、包括エネルギー法案が可決されれば、2007年からサマータイムの期間が3月の第2日曜日~11月の第1日曜日に約1ヶ月延びることが決定しています。

日本でのサマータイム

日本では1948年5月~1952年4月までサマータイムを採用していました 。たった4回の実施で廃止されたのには、公務員と一般会社員の出勤時間の一致で、交通機関が大混雑したこと、農家の生活リズムが崩れたなどの理由がありました。 それ以来、長い間サマータイムは導入されていませんでしたが、1995年頃から省エネ目的で、サマータイムの再導入が検討され始め、2004年8月に衆議院と参議院の超党派による議員連盟が設立されました。 日本全体では、まだ実施されていませんが、北海道では一足早くサマータイムが実施されています。 これは、高緯度の北海道は夏場の日中時間が長いため「北海道サマータイム特区構想の実験として行なわれています。 札幌では2004年から道内の企業や官公庁に対して、勤務時間を1時間繰り上げるように呼びかけています。 今年で3度目の実施となり、これから定着していくことが期待されます。 ただ、正確には北海道のサマータイムは時計の時刻を早めないで、単に出退時間を早めるフレックスタイム制なので、本来のサマータイムとは少し違ったものですね。

世界のサマータイム実施期間

アメリカ・カナダ・メキシコ(一部除く)

4月第1日曜日午前2時~10月最終日曜日午前2時

ヨーロッパ各国(一部除く)

3月最終日曜日午前1時~10月最終日曜日午前1時(UTC基準)

ロシア

3月最終日曜日午前2時~10月最終日曜日午前3時(現地時間基準)

オーストラリア(北部・西部除く)

10月最終日曜日午前2時~翌年3月最終日曜日午前3時(現地時間基準)

ニュージーランド(一部除く)

10月第1日曜日午前2時~翌年3月第3日曜日午前3時(現地時間基準)

ブラジル

10月第3日曜日午前0時~翌年2月第3日曜日午前0時(現地時間基準)

サマータイムの効果

照明などの石油消費の節約
企業の経費削減に役立つ
余った時間を使って余暇を楽しむことができる
交通事故の発生率の低下

サマータイム導入効果としては、このようなことが挙げられます。 ですが、一方で反対の意見が少なくないことも事実です。 生活のリズムの乱れや冷房需要の増加で、かえってエネルギー消費が増えてしまうこと、考えてみると確かに、いろんな問題がありますよね。 日本は世界(欧米諸国)に比べてサマータイムの導入歴が浅いので、まだ何とも言えないのが現状でしょう。 今後、毎年実施していって、その中で日本に見合う問題の解決策を探っていく必要があると思います。

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