サソリは生物学上「節足動物門・鋏角亜門・クモ網・サソリ目」に属しています。「鋏角(きょうかく)」というのは、口にあるハサミ状の器官で食べ物を口中に押し込み、小さく切る働きを持っています。
この鋏角を持っているのはクモやカブトガニが存在しています。また、クモ網に含まれているのはクモ・サソリ・ダニなどの足が四対八足で触覚を有していない虫になります。
サソリの一刺し
サソリが要注意生物として恐れられているのは外見よりもやはり、その尻尾の針に含まれている毒です。サソリ座が出来たのもこの毒針で英雄オリオンの命を奪ったエピソードから来ています。
サソリの毒は神経毒で、体内に注入されると呼吸が阻害されてしまいます。実際のところ、サソリの中で命に関わるほど強い毒を持っているのはほんの数種類に限定されていて、無毒無害のサソリも多く居ることがわかっています。
もっとも毒性が強いとされているのは、中東方面に生息する「デスストーカー」と言う種類です。
サソリが生息する場所
サソリは、砂漠を舞台にしたフィクションなどによく登場することからもわかるように、熱帯地域に多く生息しています。日本では奄美諸島や沖縄などの一年を通して温暖な地方に生息しています。
サソリの生息圏は比較的温暖な赤道付近に集中していて、湿潤な地方に適応した種と乾燥した砂漠に適応した種に分けられます。
サソリの人気の秘密
サソリの認知度の高さは、その毒性だけでなくペットとしての人気が背景にあります。サソリの飼育は手が掛からないことや繁殖の容易さなどがあり、熱帯生物としては高い人気を持っているのです。
ペットにされるサソリは基本的に毒性の弱い種類で、命に関わるほど強い毒を持つ種類のサソリは輸入自体が禁止されています。しかし、ペットにされている種類のサソリも弱い毒を持っているので、扱う時は手袋などを身に付ける必要があります。