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たんぽぽ

山菜の下処理と保存法

山菜を採ってきても、ほとんどがそのまま食べることはできません。アクの強いものがほとんどなので、山菜に合ったアク抜きの仕方で下処理を行わなければいけません。山菜を採ったとき、帰宅してから、面倒ですが、せっかくの自然の恵みをおいしくいただくために、ちょっと一手間かけてあげましょう。山菜の風味を残すために、アクを抜きすぎず、かといって留めすぎない上手なアク抜きが必要です。このアク抜きこそが、おいしい山菜料理ができるかどうかの腕の見せ所です。

採取したときの下処理

新聞紙山菜は、何と言っても鮮度が命です。食べ頃のものだけを食べられるだけ採りましょう。できれば、帰宅する前にちょっとした下処理をしておくと、帰宅してからの処理が楽になりますし、山菜の種類によっては、味が全然違ってきます。

すぐに食べるものは汚れを落とし、不要な葉や枝、毛や皮、トゲ、根(常識があれば根は採取しませんが)を採り除いて、水でさっと洗ってからそれぞれを分けて新聞紙に包んでおきましょう。ですから新聞紙と水筒に多めの水を持参するといいですね。すぐに食べない場合は、洗わないで、新聞紙を湿らせたもので包んでおくといいでしょう。

帰宅してからの下処理

スジギボウシせっかく山菜を採ってきたのに、食べるときにやればいいやと下処理をしないでおくと、せっかくの山菜の風味もなくなり、おいしくなくなってしまいます。

すぐに食べない場合でも、下処理は必ずやっておきましょう。山菜独特の渋み、苦味、エグ味をアクといい、山菜の風味をかもし出すものですが、おいしく食べるためにはその山菜に合った方法である程度のアクを抜かなければいけません。

塩茹で

塩茹でしてアクを抜く方法です。鍋にたっぷりとお湯を沸かし、一つまみの塩を入れ、山菜を手早く茹でて冷水に採ります。塩茹では、コゴミハマボウフウたらの芽セリギボウシなどに行います。

コゴミハマボウフウたらの芽セリギボウシ

塩茹で後水にさらす

中には塩茹でしただけではアクが抜けない山菜もあり、それらは塩茹でしたあとに、流水にさらします。苦味やエグ味を途中でチェックしましょう。ウドフキヨモギ10分つくし1時間たんぽぽなどは2時間流水にさらします。

ウドフキヨモギつくしたんぽぽ

灰汁と重曹

アクの強い山菜や、毒気の強い山菜の場合、塩茹でやあとから流水にさらしても、それでもアクの抜けないものがあります。それらは灰汁や重曹を使ってアクを抜きます。ワラビゼンマイフキノトウアザミなどはこの方法でアクを抜きます。

ワラビゼンマイフキノトウアザミ

灰汁

木炭や薪、藁を燃やした灰を用意します。この灰を水2リットルに一掴みの割合で合わせてかき混ぜ、放置したあと、できた上澄みを鍋に移し、沸騰させます。この灰汁の中に山菜を入れてすぐに火を止め、冷めるまで落し蓋をしておきます。冷めたら山菜を調理します。

重曹

重曹小さじ2/3杯を熱湯2リットルに入れ、山菜を入れたらすぐに火を止め、落し蓋をして冷まします。半日以上、できれば一晩水にさらしておきます。

米ぬか

米ぬかを使ったアク抜きは、タケノコなどのときに向いています。鍋に2リットルの水に米ぬかを一握り、赤唐辛子を1本細かく刻んだものを入れて沸騰させます。タケノコは切れ目を先端から根元に向って入れ、鍋に入れて柔らかくなるまで茹でます。柔らかくなったら火を止めて、冷たい水につけて皮を剥きます。米ぬかがなければ、米のとぎ汁でもかまいません。

タケノコ

短期保存法

短期保存法1週間程の保存がきく方法です。山菜は水洗いせず、新聞紙に包んで、風通しのいい所や、冷蔵庫の野菜室に立てるようにして入れておきます。新聞紙が乾燥するような場合は、上から霧吹きで湿り気を与えます。冷蔵庫で保存するときは、ビニール袋に通気用の穴を開けて入れておきます。

長期保存法

山菜を長期保存する場合、保存中にアクが抜けていくので茹でたりしなくても平気です。すぐに天ぷらで食べる場合にも、油で熱せられてアクが抜けますので、処理は必要ありません。

塩漬け

容器に山菜を並べ、たっぷりと塩を振り、さらに山菜を並べ、これを繰り返して、塩と塩の間に山菜を入れるようにします。重石をして冷暗所で保存します。使うときは水につけて塩抜きするか、たっぷりの水に入れて沸騰直前に火を止めてそのままさまして塩出しします。

ウドイタドリモミジガサフキワラビアザミなどに適しています。塩漬けにしたものを更に味噌漬けや粕漬けにして保存する方法もあります。

ウドイタドリモミジガサフキワラビアザミ

しょうゆ漬け

行者にんにくは、しょうゆ漬けにしておくと長期保存ができます。空き瓶などに行者にんにくを入れ、隠れるくらいにしょうゆを注ぐだけです。そのまま食べてもいいですし、刻んで調味料の一つとしても使えます。

行者にんにく

乾燥

山菜を鍋に入れ、たっぷりの水を入れたら火にかけます。沸騰する直前に鍋から出して、日当たりに良い場所に広げて天日干しします。水分が抜け始めたら、1時間おきくらいに手で揉みほぐします。よく乾燥したら、密閉容器に乾燥剤と共に入れておきます。使うときは水でゆっくりと戻します。なんどか揉みほぐし、水も替えましょう。ゼンマイワラビコゴミヨモギなどが向いています。

ゼンマイワラビコゴミヨモギ

冷凍

数ヶ月に渡って保存する場合、固く茹でて流水にさらします。小分けにして保存袋にいれて冷凍庫で保存します。行者にんにく調理済みのウドなどが可能です。

行者にんにくウド

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