パキラは、鉢土表面が白っぽく乾いてきたら十分な水を与え、葉にも葉水を与えてあげると良いでしょう。冬は、鉢土表面が白っぽく乾いて4〜5日してから、鉢土に水を与えます。この時、水を与えるタイミングとしては天気の良い午前中に与えてあげると尚良いです。そして、週に1〜2回程度、日中の暖かい時間に霧吹き等で葉水を与えてあげましょう。
パキラは、色も美しく幹も編みこんであるためインテリアとしても人気が高い観葉植物です。どこでも気軽に置けて、成長が早く管理も楽です。病虫害も少ないので、初心者から上級者の方まで幅広く人気です。大きくなってくると、先端部分の葉を思いきってカットして形を整えてください。すると、すぐ新芽が出てきて、下葉が黄色くなって落ちるのを防ぐこともできます。
観葉植物専用の土か、赤玉土(小粒)6・腐葉土4。5月〜9月まで液体肥料を与えます。
パキラは、5〜6月が植え替えの適期です。株が大きくなったら一回り大きな鉢に植え替えます。鉢の底から根が出て根詰まりしてしまったり、3年以上は植え替えていない株や、根が痛んで新芽の伸びが悪かったりしたら、春の植え替えをします。
パキラを挿し木にする場合、柔らかい若い枝ではあまりうまくいかないので、しっかりと固まった緑枝を使います。葉は1〜2枚程度つけ、大きな葉の場合、それぞれの葉片を1/3くらいに切り詰めておきます。もっとも簡単なのは水挿しで、コップなどに水を入れて切り枝を挿しておき、水に浸かった部分からぷつぷつと根の原基が動き出したら、赤玉土やバーミキュライトを入れた 挿し床にそっと移して発根させます。挿し木苗は実生苗(種から育てた苗)と違って根元が膨らみません。販売している観葉植物で、根元の膨らみのないパキラについては、挿し木などで増やしたものだと考えてもよいでしょう。
パキラは、空気の乾燥により、葉裏にハダニ、葉柄にカイガラムシが発生しますので、早めの薬剤散布で防除します。
パキラは、生育旺盛で枝や幹のどの部分で切り落としても、新芽が次々とでてきますので葉が全部落ちてしまって、枯れたように見える株でも幹の部分を切ってみて断面がまだ緑色なら生きていますので暖かくなったら切り戻しを行い育ててみましょう。株元やわきから新芽がでてきます。切り落としたものもそのまま、挿し木として植えることで、増やすこともできます。パキラは、よく三つ編みの状態など、編みこみ状態で販売されているのをよく見かけます。しかし、実際に私たちが編みこみをすることはできません。編みこみするには、まだ、若木(やわらかい幹)の状態で編みこみ、その状態で、何年かかけて成長させたものが販売されています。ですから、若木であればできる可能性があります。しかし、実際、3本や4本・5本など、編みこみされているパキラは、数年して成長してくることによって、1本が枯れてしまうこともめずらしくありません。編みこみすることによって、パキラの成長で、ストレスや負荷がかかり、成長することによって、それぞれを締め付けているということもあります。1本が枯れたから、他のパキラも枯れるというわけではありませんので、枯れた枝を取り除き、あとはそのまま、成長を見守ってください。他には、大きくなりすぎたパキラは、切ってください。その切ったわきから、新芽が出てきます。切ったものをそのまま挿し木にするのも可能です。さらに整枝や剪定することで、見た目にもすっきりした観葉植物になります。
パキラの種(カイエンナッツ)は、食用とされていた時期があります。(発芽が早く、ソラニン(ステロイドアルカロイド配糖体)を含むため今ではあまり食べられなくなりました。)そのパキラを種から育てるという方法もあります。挿し木では、根元が膨らまないので、種から育てる人も増えてきています。ただ、パキラの種は、発芽が早いため、すぐに植え付けなければ、種が腐ってしまったり、カビてしまうということもあります。できるだけ、新鮮な種のうちに、植え付けるのが好ましいようです。でも、発芽してしまえば、成長が早いので、それほど時間をかけずに、大きく成長していきます。私たちが観賞用としているパキラは、幼木であるため、実がつくということは少ないこともあり、実際、パキラの種が欲しい場合などは、販売しているものを購入するほうがよいでしょう。環境にあった育て方をし、成長を楽しんでください。