カポックは、5月〜9月にかけて生育が早く、水分の吸収も多いので、多めに。あとは、表面が乾いてから水やりをするといいでしょう。冬場は、乾燥気味にしておくことで、うまく冬越えできます。
カポックは、1年中日当たりの良い明るい場所に置きます。急に戸外に出したりすると葉が日焼けしてしまうこともあります。さらに、カポックは成長が早いため、剪定することが必要です。冬場は、暖房のある場所に置くと、葉がすべて枯れてしまうこともありますので、それほど温度が高くも低くもない場所において、冬越しするほうがよいでしょう。
観葉植物専用の土か、赤玉土(小粒)7、腐葉土3。春〜秋まで液体肥料を与えます。
カポックは、4月〜9月にかけて、鉢の底から根が出て根詰まりしている時、根が痛んで新芽の伸びが悪い時、2年以上は植え替えていないカポックは、春に植え替えをします。カポックは根が張るスピードが早いので、根詰まりしやすい観葉植物です。
カポックは、5月〜8月に、挿し木や取り木で増やすことができます。冬までに根が張れるように、早めに行いましょう。
室内で育てていると、どうしても空気が乾燥してしまいます。乾燥したところでカポックを育てていると、ハダニが発生してしまうこともありますから、アイビーと同じように霧吹きなどで葉を濡らしてあげるとよいでしょう。また、カポックを育てていると、カイガラムシがついてしまうことがあります。この場合は、専用の薬をつけて退治しましょう。そのまま放置していると、カポックがスス病という病気にかかってしまうことがあります。
日本で「カポック」というとシェフレラを認識されている事が多いです。なぜカポックと呼ばれているのかというと、昔、ある生産者がこの植物を香港から「シェフレラ」を持ち帰ったときに、「ホンコンカポック」(香港で購入した、カポックのような植物ということで名付けられたのでは?)という名前で売り出し、そのうちカポックという部分だけが普及してしまったそうです。このように、シェフレラの一種が「ホンコンカポック」の名前で販売されていたことからついたようです。「ホンコンカポック」は、あくまでも商品名で、シェフレラをカポックと呼ぶのは間違いということになります。カポックと呼ばれている観葉植物の正式名は、「シェフレラ・アルボリコラ」です。本来、カポックとは、クッションなどに詰めるパンヤをとる「パンヤノキ」という植物のことで、このシェフレラとは別物なのです。しかし、現在もまた、カポックというとシェフレラを指すことから、その名が、そのまま流通しているのです。ちなみに、カポックの葉の中央に黄色い斑の入る斑入り葉種は、八丈島で改良されたものです。
つややかな濃緑色の葉がちょうど傘を広げたように見えるため、アンブレラツリーとも呼ばれているカポック。シェフレラの仲間では、葉の形の違う品種もあります。大型の葉で、葉の縁が波立ったようになる「アクティノフィラ(ブラッサイア)」などもあり、ブラッサイアを小型にした印象の「チュピタンサス」も同じ仲間のひとつです。カポックは、エコ・プラントのひとつとして、会社や家など、多くの場所に置かれており、レンタルでも、名前が知られていることもあり多いようです。