よく分かる鏡の世界

眼鏡

鏡に関するサイトなのに眼鏡は何の関係があるの?と、思う人もいるでしょうね。メガネは漢字で書くと「眼鏡」になります。そんなわけで、まったく関係がないわけでもなさそうです。ここでは、鏡と眼鏡の関係とともに、眼鏡レンズの基礎知識を紹介していくことにしましょう。

鏡と眼鏡

皆さんは昔、鏡が「影見(かげみ)の転」と言われていたことを知っていますか?このことから分かるように、もとは光の反射を使って物の姿・形を映し出す道具を全部「鏡」と言っていたのです。現在では一般的に、姿見鏡や手鏡といったものを指しますが、それとはちょっと違いますね。そのため、昔からの鏡の意味を考えていくと、光を利用するレンズを用いた色々なものを「鏡」と呼ぶようになったのではないでしょうか。 眼鏡にもレンズが使われているので、鏡の仲間ということができると思います。眼鏡という名の鏡を通して、そこに映るものを見ているのです。 次の項目からは、鏡の役割を果たす眼鏡レンズのことについて説明していきましょう。

レンズの素材

眼鏡レンズの素材は、プラスチックレンズとガラスレンズの2種類に分けられます。現在は、プラスチックレンズが圧倒的に多く出回っていて、眼鏡レンズのほとんどがプラスチック製になっています。プラスチック製とガラス製のレンズでは、薄さや軽さ、耐久性が異なります。


プラスチックレンズ

メリットとしては、軽量で割れにくく、カラーバリエーションや設計、種類の豊富さが挙げられます。一方で、レンズの表面に傷がつきやすく、熱に弱いというデメリットがあります。

ガラスレンズ

メリットとしては、傷つきにくいうえ熱にも強く、度数が強くても薄いレンズを作ることができる点です。一方で、重く少しの衝撃でもレンズにヒビが入ったり、割れたりしやすい点がデメリットとして挙げられます。

レンズの設計

眼鏡のレンズには設計があり、大きく球面設計、非球面設計、両面非球面設計に分けられます。レンズの設計によって、見え方や薄さが異なります。なかでも度数の強い人にとっては、レンズの薄さや見え方が特に気になるところですよね。また、設計に限ったことではありませんが、メガネをかけている時間なども考慮し、疲れないものを選ぶようにしましょう。

球面設計

一般的な凹(おう)レンズと凸(とつ)レンズで、レンズの表面が球状になっています。この設計では強い度数の場合、周囲がゆがんだり、重くなったりします。

非球面設計

レンズの外面カーブがフラットになっています。これによって、薄さと軽さ、自然な見え方を実現することができます。周囲のゆがみが少ないのも特徴的です。

両面非球面設計

非球面設計よりもさらに、ゆがみが少なくなります。モノがはっきりと見えるため、眼精疲労も防いでくれます。

レンズの機能

眼鏡レンズはその機能によっても、いくつかの種類があります。視力の状態や使うシーンなどによって、3種類のレンズに分けることができます。今は眼鏡の着せ替えが一般的になっているので、全種類のレンズを揃えている人もいるかもしれませんね。

単焦点レンズ

1つの焦点を持ったレンズのことをいい、近視用、遠視用、乱視用などの眼鏡レンズが挙げられます。一般的に40歳代くらいまでは、このレンズでほとんどの距離を見ることができます。

多焦点レンズ

遠近両用と言われているレンズのことで、1枚のレンズに2つ以上の焦点を持っています。このレンズを使うと、老眼になってもいちいち眼鏡を掛け替える必要がなく、遠くの距離も近くの距離もちゃんと見えます。

偏光レンズ

水面の反射光を抑えることができるレンズのことをいいます。海や川にいてもギラギラ感がなく、すっきりとした視界が広がります。釣りなどに最適ですね。