お手玉
私が初めて「お手玉」を手にしたのは、小学4年生頃だったと思います。色鮮やかな布の「お手玉」で今でも持っています。ほかにも親や知人が余った布に小豆を入れて作ってくれたのを覚えています。おばあちゃんに遊び方を教わった人も多いはず。「お手玉」は昔からの伝承遊びとして世界でも有名ですが、今の日本の子供たちが「お手玉」で遊ぶ機会は少ないですよね。「お手玉」のような良い遊びが影を潜めていくのは淋しい気がします。
「お手玉」とは?
「お手玉」の歴史
世界の「お手玉」の起源は古代ギリシャ神話の時代が始まりとも言われています。そう考えると「お手玉」の歴史って、すごく長いんですね。日本での「お手玉」の歴史をいうと本格的に作られるようになったのは、江戸時代末期から明治時代にかけてのことです。それ以来、女の子向けのあそび(おもちゃ)として定着してきました。ところが1960年代、「お手玉」が突然姿を消したのです。理由は人口が都市に集中して、三世代同居が減ってしまい、核家族化が進んだことによるものでした。その状況は残念ながら、今も続いています。
「お手玉」の種類
「お手玉」の種類としては、いろいろなものがあります。代表的なものを挙げてみます。
たわら型 |
その名のとおり、俵の形をした「お手玉」。 |
---|---|
かます型 |
巾着袋のような「お手玉」。 |
枕型 |
ちょっと角ばった「お手玉」。昔の枕に似てるでしょうか? |
座布団型 |
今も使われている、お馴染みの「お手玉」。 |
このほか、民芸品として雛人形やふくろうやネズミなどの動物の形をした「変わりお手玉」もありますよ。
「お手玉」の作り方
作り方は「お手玉」の種類によって少しずつ違います。ここでは、よく使われている一般的な座布団型「お手玉」の作り方を見ていきましょう。
材料(1個分)
■縦・横5cmの正方形の布を2枚合わせたもの:4枚
■小豆:40g 針と糸
※布は2枚ずつ、同じ色をそろえると、きれいな柄になりますよ。
作り方
- 色違いの布を表どうし、縦置きの布と横置きの布を合わせましょう。
- 角から2枚の布を縫って、一辺を縫い終わったら、残りの布をもう1枚の布のふちに沿って折り曲げて縫っていきます。
- この作業を繰り返して、ちょうど箱の形になったら半分完成です。
- 同じものをもう一つ作り、布の色が交互になるように辺と辺を合わせて下さい。
- 端から縫って、一辺を残して縫います。ここは後で小豆を入れるための穴になります。
- さっき縫わなかった部分の穴から、布の表側を引き出しましょう。
- 小豆を入れて、穴を閉じるようにして縫ったら出来上がりです。
「お手玉」の遊び方
「お手玉」には何通りもの遊び方があると言われています。ちなみに私は特に何もワザはできません(泣)代表的な遊び方を紹介します。
お手のせ(よせ玉遊び)
お手玉を4~5個使って親玉を決めて上にあげたら、その手で子玉をつまみ左手の甲にのせていきます。左手にのせた子玉はそのままにしておき親玉をあげて、また子玉をのせます。親玉以外の子玉を全部、左手の甲にのせたら終了です。
三つゆり |
右手に2個、左手に「お手玉」を1個お手玉を持ち、右手の1個を高く上げます。そのまま続けて右手のもう1個の「お手玉」を投げ上げます。この時に空いている右手に左手に持っている「お手玉」を移しましょう。 |
---|---|
大きい山 |
左腕全体で山を作って、親玉を右手で上に上げます。子玉を1個ずつで左腕の山を越えさせて、落ちてきた親玉をキャッチします。最後に親玉を上に上げながら、散らばった子玉を集めて終了です。 |
世界の「お手玉」
世界にも色んな「お手玉」があるんですよ。ほんの少しですが世界の「お手玉」を紹介しますね!
中国
砂金石という漢方薬が入った「お手玉」、
サイコロ型の「お手玉」など。
アメリカ
ダイアモンドジャックなど。
イギリス
三角形の「お手玉」。中身はお米など。
マレーシア
木の実に色づけしたものなど。
♪ほかの国にも面白い「お手玉」が沢山あります、調べてみるのも楽しいですよ♪