影絵
実は私、昔は影絵って苦手でした。子供向けの番組で影絵とかやりますよね。どうして人が真っ黒なんだろう?と怖かったのを覚えています。ですが、そういう影絵ではなく、手を使ってキツネとかハトを作る遊びはよくやりました。今、全国でプロ・アマ問わず、多くの影絵劇団が活動していますし、影絵美術館などもあり、本格的な影絵を楽しむことができます♪もちろん、家庭でも影絵は作れますよ。家族で影絵劇をしてみませんか?
影絵とは?
一般的に影絵とは紙や木などの素材で作った人形や動物のうしろのほうから光を当てて、できた影をスクリーンに映す遊びです。大人と子供が一緒に楽しめる遊びの一つとして、世界中に愛されています。全世界に20以上もの影絵劇団があるんですよ。
人形に色セロファンを使うことで、影絵に様々な色をつけることもできるんですよ。また、ちゃんと関節がついているものも多く、本当に生きているように見えます。
作り手のいろんな工夫が、より一層、子供たちの想像力をかき立てます。それにしても影絵を「遊び」として片付けてしまうのは、もったいないかもしれませんね。
光と影の芸術品と言っても過言ではないでしょう。
影絵の種類
影絵の素材として紙などを用いる場合と手で壁に形を映し出す二通りの方法があります。
紙を使う場合
紙の影絵には、切った線の美しさと影絵を映し出す光の透明感があります。見る人を夢の世界に引き込めるかどうかは、まず、もとになる人形をどれだけキレイに作れるかにかかっています。劇を演じる際は両手に1体ずつ持って、同時に2体を操作することも可能ですよ。
手を使う場合
キツネやハト、犬など私たちの両手でいろんな動物を作ることができます。影のできるところなら、どこでも遊べる「手の影絵」は基本的に個人で楽しむための方法ですね。一匹の生き物を作るために両手を必要とすることが多いので、一人は何役もするのは大変です。なので、劇には不向きですね。
影絵の作り方
▲十返舎一九画『和蘭影絵 於都里綺』
紙で作る影絵人形の作り方を紹介しましょう。
- まずは好きな人形のイメージをおおまかに描いてみましょう。(ストーリーがある場合は、それに合ったものを)
- 次に人形の大きさを決めます。大人の人形はB4、子供の人形はB5の紙で作るなど、最初からサイズを決めておくといいでしょう。
- 下絵を描くときは顔を横向きで描きましょう。また首は頭の真ん中ではなく、うしろ側につけて下さいね。
- 胴体と腰の角度は斜めにします。手は手首、肩、ひじの部分が動くようにすると細かい動きが可能になります。足は固定でOKです。人形の性格を足の幅で表現することもできるんですよ。
- 今度は「あやつり棒」をつけます。竹ひごを用意し、操作しやすい長さに切ります。はじめにセロテープで仮どめしてから、少し動かしてみて良い位置にガムテープでしっかり留めましょう。できたら、動かしてみて下さいね。
影絵の楽しみ方
ほかに、どんな影絵の楽しみ方があるのでしょう?それぞれの方法で、違った楽しみ方ができると思います。
本で
影絵が紹介されている本というのも沢山あります。イラストに沿って真似すればいいだけ♪一人で遊べる簡単な手影絵から、4人で作るものまで様々です。特に道具が必要ない手影絵は保育園や幼稚園でも人気のある遊びですよ。
美術館で
みなさんは影絵美術館を知っていますか?普通の美術館に併設するなどして国内でも最近増えています。時間を忘れ、影絵にどっぷり浸ることができますよ。美術館は深く影絵のことを知りたい人におすすめです。
劇団の公演で
▲ インドネシア・ヨグヤカルタYogyakartaのワヤン・クリッWayang Kulit
影絵劇団の公演も子供たちに人気です!こういった劇団は保育園、幼稚園、福祉施設などを中心にまわり、公演をしています。影絵に興味があるなら観るだけでなく、実際に劇団に入って自ら演じてみるのも面白いかもしれませんね。