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和畳

日本特有の床材「畳」。これまでも畳のことを色々学んできましたが、和の心、畳にはどんな特徴があるのでしょうか。また、畳についてわからないこともたくさんあると思います。ここではそれらのことを学んでいきましょう。

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畳を上手に使う

日本独特の床材である和畳。畳はある程度の水分がある状態が好ましいのですが、あまりにも湿気を持続させるとカビが生えたりダニが発生したりします。梅雨の時期や夏場は換気をこまめにして掃除を行いましょう。昔は畳干しの光景がよく見られましたが、現在ではほとんど行われていないでしょう。半年に1度は畳を起こして太陽の光に当て風を通して湿気を逃がしたいものです。

和畳の上に絨毯?

よく畳の上に絨毯を敷いている家庭がありますが、結果からいうとあまり良くありません。ダニの温床となってしまいますし、畳を長く使うという意味でも良くありません。畳の上に敷く上敷きや花ござなどがありますが、本来は畳の汚れを防ぐために敷かれたもので、色あせなども防いで、何か行事があったり普段と違う日は上敷きをはずして畳を出しました。現在は逆のようで、普段から畳を出して使い、汚れてきたら上から絨毯や上敷きをして隠してしまうようです。本来は逆なのです。

カビやダニの対処法

畳に出るダニはチャタテムシと呼ばれるもので、畳そのものから湧いて出てくるものではありません。湿度が多いとどこにでも発生しますので、換気をよくして部屋の中に湿気がこもらないようにしましょう。刺したりすることのない虫ですので害はありませんが、見た目の問題ですね。見た目で言うとカビも同様、あまりよろしくないものです。畳の材料はイグサですからカビが生えてもおかしくはありません。ダニの対処同様に、カビが生えないように湿気を逃し、掃除を心がけましょう。万が一カビが生えてしまった場合は、「畳の掃除」の項を参考にして掃除してみてください。

畳の取替え時

昔とは違い、畳の張替えや取替えを行う家庭が少ないように思えます。畳は大事に使うと50年でも100年でも使い続けることができます。畳の取替え時とは畳表の張替え時のことで、畳の色で見分けていきます。

新表(緑がかった銀白色)

白が抜けてきた感じ(使い頃)

黄色

取替え時

褐色(使いすぎ)


毎日見ていると色の移り変わりは分かりづらいものです。畳の上にタンスなどを置いていて、どかしてみて初めてかなり色あせていることに気づかされます。畳を長く使うためにも畳表を張り替えましょう。畳床がしっかりしている限り、畳表を張り替えるだけで長く使用することができます。

畳の効果

日本人の生活には切っても切れないといってもいいほど根付いている畳。燃えづらい、保温効果など様々な効果がありますが、私たちの体に直接作用する効果はあるのでしょうか。まず第一に、畳は二酸化炭素を吸収するために部屋の中の空気をきれいにしてくれます。イグサの匂いは心も体もリラックスさせてくれるアロマテラピー効果も期待できますね。畳にはある程度の吸放湿する能力があり、住み良い室内の環境を作ってくれます。近年の和畳の芯にはダニの発生を防ぐものや断熱性を高める素材が使われていますので、防虫対策になっているものや断熱性にすぐれたものが多くなっています。フローリングと違ってクッション性もあり、畳の弾力性は足の裏の刺激になって私たちの体にもとてもいいものです。なによりも吸音効果もありますので心が静まる落ち着いたイメージがあり、心身ともによいことづくめです。

畳を楽しむ

せっかく日本人に生まれてきたのですから、日本の伝統である畳を楽しみましょう。イグサの香りを楽しみ、その感触を楽しむ。畳は暖かみがあって心が安らぐ感触ですね。人工素材ではなく自然な素材で作られているからこその楽しみ方です。座敷があるとイグサの香りに包まれて寝転がることもできますし、床の間があれば花や陶器を飾ったり、掛け軸をかけて眺めたりして心安らぐことができます。日本人ならではの贅沢な楽しみですね。洋間で椅子やソファに腰掛けるのとは違い、和室では何人でも座れますし、昼間は客間、夜は寝室としても使えるのです。ここが洋間とは全く違うところですね。これを機会に畳の匂い、嗅ぎたくなったのではありませんか?

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