生姜の香りが食欲を誘うポークジンジャーは、ご飯のおかずとしても人気の高いメニューのひとつですよね。豚肉と生姜の相性はぴったりで、西洋風のポークジンジャーのほかに、和風の味付けの豚肉のしょうが焼きも大人から子供まで大好きなおかずといえるのではないでしょうか。豚肉と生姜を使って料理には、味や香り以外にも豚肉をよりいっそうおいしくしてくれる生姜の効果があるんです。
ポークジンジャーの特徴
ポークジンジャーを初めとする生姜と豚肉の組み合わせの料理には、生姜の中に含まれるたんぱく質を分解するという働きを利用して、豚肉を軟らかくして食べやすくおいしく調理するという狙いがあります。しょうがの酵素が肉を柔らかくすると、生姜を使わなかった料理に比べて肉を消化吸収しやすくなるというメリットがあるんです。そのため、肉料理を食べた後、胃もたれなどを起こしにくくしてくれます。
生姜を使ったポークジンジャーと生姜を使わない豚肉のステーキを比べると、生姜を使ったほうが比較的体に負担をかけずに栄養素を吸収することができる料理と考えられますよね。ですからポークジンジャーのように、豚肉と生姜の料理のほかにも肉料理の下ごしらえなどには生姜が使われていることが多いのが特徴です。
アジアでは生の生姜を使った肉料理も大変多くありますが、欧米などでは乾燥させ粉末状にして手軽に使えるように加工されたジンジャーパウダーをポークジンジャーなどの肉料理の下ごしらえや様々な肉料理・魚料理の味付けとして使うことも多いようです。
簡単! 定番のポークジンジャーレシピ
豚肉の臭みを消すための風味付けとして利用されているしょうがですが、生姜には独特の辛味刺激もあるのが特徴です。そのため、小さい子供や刺激が苦手な人の場合には、下ごしらえに生姜を利用するだけにして、ソースやたれにはあまり生姜を加えないようにして作るとしょうがの風味は生かされた刺激の少ないポークジンジャーを作ることができますよ。
【材料】
- 豚ロース 8枚(5mm~1cm程度の厚さのもの)
- しょうが 1片(30~50g)
- たまねぎ 1個
- みりん 大さじ2
- 醤油 大さじ2
- 酒 大さじ1
- ゴマ油 適量
【作り方】
- しょうがは皮ごとすりおろしておきます。たまねぎも皮をむき、すりおろします。おろした生姜2/3とたまねぎを同じ容器に入れ、醤油・みりん・サケを加えてあわせておきます。
- 豚ロースの筋に適当な切れ込みをいれておきます。バットに豚肉を入れ、先ほど合わせた生姜ダレをかけます。豚肉全体にタレがつくように肉が重なっているところは、めくってかけていくのがポイントです。豚肉にしょうがダレが十分にしみこむようにラップをして15~20分寝かせます。
- フライパンにごま油をひき、生姜ダレを切って豚肉を一枚一枚並べて焼きます。中火で両面がきれいに焼けたら取り出します。肉が全部焼けたら、バットに残った生姜ダレをフライパンにいれ、ふつふつしてきたら豚肉をもう一度フライパンにもどしてタレを絡ませて完成です。
ポイント
お弁当用にポークジンジャーを作る場合は、生姜ダレに漬け込んだ豚肉を焼く前に片栗粉を両面にまぶしてから焼くとさめてもおいしく食べられます。また、お弁当用のポークジンジャーには比較的薄めの豚肉を使い枚数を増やすのがおすすめです。
中華風・ポークジンジャーレシピ
洋風のポークジンジャーや和風のしょうが焼きはよく見かけますが、ちょっとアレンジして中華風のポークジンジャーもおいしいですよ。しょうがとネギに加えてゴマをたっぷり使うのがポイントです。ご飯にのせてどんぶりにしてもおいしく簡単に作ることができるレシピなので、ぜひ作ってみてくださいね。
【材料】
- 豚モモ薄切り 350~400g
- しょうが 1片(50g程度)
- 長ネギ(黄にらでも可) 1本
- すりゴマ 大さじ1~2
- ニンニク 1片
- みりん 大さじ2
- 酒 大さじ2
- 醤油 大さじ2
- 塩 少々
- ごま油 適量
【作り方】
- 生姜・ネギはみじん切りにし手おきます。ニンニクは薄切りにします。豚肉は食べやすい大きさに切っておきましょう。
- フライパンにごま油をひき、火にかける前にニンニクを入れます。中火にしてニンニクの香りが油に十分しみこむように熱していきます。ごま油が温まってきたら、刻んだしょうがとネギを入れます。ニンニクは、好みに合わせて取り出してしまってもかまいません。
- しょうが・ネギに油が軽くなじんだら、豚肉を一枚ずつ広げて入れます。豚肉にさっと火が通ったら、サケ・みりん・醤油を入れてふたをして弱火にします。
- タレがふつふつしてきたら、かき混ぜて全体に味が入るようにも一度ふたをします。
- 10~15分程度繰り返したら、塩で味を調え、最後にゴマを加え全体に絡ませて完成です。
ポイント
生姜を刻んだものと、すりおろしたものの二種類用意して先に生姜醤油に豚肉を漬け込んでおくとよりいっそうしょうがの香りと風味が楽しめます。どんぶりにする場合には、コショウをくわえるか、刻んだニンニクを加えるのもおすすめです。