種から育てたくなったら
スイカを種から育てる場合、種は購入したものが望ましいです。自宅で食べたあとの種を乾燥して発芽させて苗にすることはできますが、食べたときのスイカのように、甘いスイカになる保証はありませんし、形も大きくなる保証はありません。
種を蒔く
スイカの種が発芽するには、30度の温度が必要になります。
オイルヒーターで温めたり、ペット用ヒーターで防水のものをビニール袋で包んで、土の中に敷いて、その上に種を蒔くといいでしょう。
発芽して本葉が出たら、一株ずつ分けてビニールポットなどに植え替えましょう。ある程度しっかりして、販売されている苗くらいの大きさになってきたら、ビニールポットから出して土に植え替えます。
あまり近い間隔で植えないようにしましょう。本来でしたら1メートルは間隔をあけるようにしたいものです。
種の選び方
別項でも取り上げていますが、食べたあとのスイカの種は使わずに、購入した種を使用しましょう。家庭菜園でも比較的簡単に栽培できるものばかりが販売されています。インターネットでの通販も数多く扱われていますので、特性や栽培ポイントなどを考慮して選ぶといいでしょう。種まき時期もパッケージに記載されていますので、参考にしてチャレンジしてみましょう。
種の量
20粒くらい入っているものを選びましょう。スイカ生産者などは農協などを通して200粒単位くらいで購入しているようですが、家庭菜園の規模だと20粒くらいで十分です。中には発芽しないものや、発芽しても生育の遅いものもあるでしょうから、このくらいの数がちょうどいいと思われます。
接ぎ木をする理由
スイカは連作を嫌う作物です。一度スイカを作ったら5~6年はあけなければいけません。つる枯れ病などのスイカに多い病気が、同じ土で繰り返し栽培すると、次ぎに栽培したものも同じ病気になるためです。
スイカの接ぎ木の多くはカボチャや夕顔の苗に接ぎ木されますが、これは、つる枯れ病などにカボチャや夕顔が強いためです。
別の植物の根を借りて、スイカを栽培するということです。
接ぎ木の方法
はじめてだと戸惑うかもしれませんが、そんなに難しいものではありません。
接ぎ木と言っても、苗に「移植」するようなものです。
スイカの種を蒔いたら、当時に夕顔やカボチャの種も蒔きます。
接ぎ木にする苗は双葉が出るまで育てましょう。スイカの胚軸を切り取り、胚軸と同じ太さに削った割り箸などを用意し、台木になる双葉の中心に割り箸でほんの少し穴をあけ、スイカの胚軸をそこに差し込みます。
接ぎ木した苗は丈夫な根がつくまでプラグなどに入れて育てます。苗をビニールポットに移し替えるときは、あらかじめ土を入れておき、温めておきます。
台木にしっかりとスイカの胚軸が一体化したら、土に移し替えましょう。
これで接ぎ木したスイカの苗のできあがりです。
接ぎ木のポイント
1週間前から挿し床をあたためておきましょう。行う時期は、台木にする方もスイカの方も、本葉が少し出てきた頃に行います。接ぎ木をしたあとは、ビニールをかけて光があたらないようにし、ときどき光にあてるだけにします。温度管理が大事で、昼は28度まで、夜は20度をくだらないように、地温は27度で管理します。温度は重要なので、温度計を用意して、徹底して管理しましょう。ときどき換気もしてあげましょう。本葉が4~5枚になったら土に植え替えます。