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著作権という概念ほど、知名度が先行しすぎて内容が知られていない言葉はないのではないでしょうか。知的財産権の重要性が叫ばれる現代において、著作権の見直しもまた進んでいますが「著作権が守るものは何なのか」「著作権はどのような権利なのか」「著作権を得る為には何処に登録すればいいのか」と言った疑問に答え切れていないのが現状なのです。 著作権を知る!著作権は、著作権法において「思想または感情を創作的に表現したものの内、文学・学術・美術・音楽の範囲に属する」著作物に対して発生する知的財産権と定義されています。著作物を製作した者を著作者と言い、著作権を行使する権利が与えられます。 [ スポンサードリンク ]
著作権のグローバルスタンダード著作権が世界的に広まったのは1886年に締結された「千八百九十六年五月四日にパリで補足され、千九百九年十一月十三日にベルリンで改正され、千九百十四年三月二十日にベルヌで補足され並びに千九百二十八年六月二日にローマで、千九百四十八年六月二十八日にブラッセルで、千九百六十七年七月十四日にストックホルムで及び千九百七十一年七月二十四日にパリで改正された千八百八十六年九月九日の文学的及び美術的著作物の保護に関するベルヌ条約」によってです。この名称は日本における正式なもので、通常は「文学的および美術的著作物の保護に関するベルヌ条約」、またはベルヌ条約と呼びます。正式名称は約190文字にも渡るので一般的にはあまり使わないようです。ともあれ、このベルヌ条約によって現代における著作権の方向性が定められたのです。 著作権の内容著作権で保証される著作者の権利には次のような権利があります。著作権とは「著作物を製作した著作者の権利」を指す言葉なのです。 著作者人格権著作者人格権は、著作者が著作物を作ったことを証明し、保護する為の権利です。 著作財産権著作財産権は著作物を営利目的で利用する際に生じる権利で、一般的に言われる「著作権」の中身を指し示しています。 著作権をもっと深く知る!このように、著作権が抱える権利はとても広範囲に渡っています。それぞれの権利の特徴は後述するとして、著作権に関しての疑問や勘違いを取り上げていきたいと思います。 著作権を取得するには?著作権は、他の知的財産権とはちょっと違った性質を持っています。それは「著作物を製作した時点で著作権が発生する」と言うことです。しかし、著作物は思想や感情を元に創作するものなので、自分が作った著作物と概要が一致した他の著作物が存在する可能性が有ります。文化庁で著作権を明示する為の登録を行うことが出来るので、発表する可能性がある著作物を製作した場合は登録しておくのが無難でしょう。 著作権の有効期限は?著作者人格権は、著作者に帰属する権利なので著作者が逝去すると同時に権利が失効します。しかし、著作財産権は関わるのが著作者だけではないので著作者の没後50年で失効することになっています。この著作権の保護期間は、著作者サイドの要求で没後50年から75年に引き伸ばそうという動きも見られていますが、著作権の保護期間を延長することは「著作者の子孫にも良い事なのか」「後続の著作者の創作を阻害することにならないか」という議論を呼んでいます。 著作権はずっと自分のものなのか?知的財産権は基本的に、出願した権利者に帰属するものとされています。著作権の場合は著作者人格権・著作財産権が著作者に帰属する権利ですが、著作財産権は譲渡することが可能な権利です。著作財産権が譲渡される対象に決まりは無いのですが大抵の場合出版社などに譲渡されます。 著作権が侵害されたら?著作権を侵害された場合、著作権者は直ちに訴えを起こさなければなりません。著作権侵害は「親告罪」という「被害者自身が被害を訴え出ないと成立しない罪」の性質を持っているからです。著作権者は侵害者に対して侵害の差し止めと損害賠償の請求を行うことが出来ます。もしも侵害者が故意に著作権を侵害していた場合は刑事罰が課せられます。 [ スポンサードリンク ]
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