琥珀に関する色んな疑問・質問、「なぜ?」「どうして?」と思うことを解決しましょう!ほかの宝石から比べると、個人的には琥珀って何だか影がうすいような気がします…。たぶん、そのせいで分からないことも多いのではないでしょうか。
・ 琥珀とコーパルの違いは?
・ 琥珀のお手入れ方法は?
・ 琥珀のルースって何?
・ アンブロイドって何?
・ 琥珀が運ばれたルートは?
・ 琥珀婚は結婚何年目?
完全に化石化してしまったか、半分だけ化石化したかの違いです。大元は両方とも樹脂で同じなのですが、コーパルがさらに化石化したものが、琥珀になります。このため、熱に弱いとされる琥珀より、もっと簡単に熱で溶けてしまうんですよ。
見た目では、ほとんど違いがわからないので、実際には琥珀と偽ってコーパルを売っていることもあります。ただ、肉眼でコーパルと琥珀を見分ける方法の一つに、昆虫を挙げることができます。
コーパルの中には何種類もの昆虫が含まれていることがあり、その触角の長さなどによって、昆虫が昔のものか、今のものかが分かります。それが、今の昆虫ならコーパルということになりますね。
琥珀のお手入れ方法は、柔らかい布でやさしく拭きましょう。汚れがひどいときは石鹸水の中で軽く洗ったあと、しっかり流水ですすぎ、水気を切ってください。
なお、石鹸水には1回5秒程度で、10秒以上はすすぐようにしましょう。とくに白色系の琥珀は傷みやすいので、気をつけてくださいね。
よくインターネットなどを見ていても「この琥珀のルースは…」というふうに書かれていることがありますよね。ルースとは、カットはしてあるけれども枠や台に付いていない裸石のことをいいます。
そのまま持っていても、お好みのカットを施したり、ほかのアクセサリーパーツと組み合わせたり…。いろんな使い方ができますよ。
アンブロイドは、琥珀の破片やクズを高温・高圧でくっつけたものです。ロシアで開発されたと言われている、ローズアンバーもアンブロイドの一種になります。日本人の肌にもよくなじむ深い色合いが人気なんですよ。アンブロイドは、加工していない琥珀よりも少しかたく感じます。
琥珀が運ばれたルートは主に3つあると言われています。
ヴィスラ河沿って行き、陸路をクロズコに出るルートです。ハンガリーとスロバキアを通って、陸路でアドリア海沿岸のアクィレイアに出ます。
エルベ川の東岸を通るルートです。西に方向転換し、山の麓を通ってライン川に出ます。そこからスイス高原を通り、ジュネーブ湖の北側に出て、あとはローヌ川に沿って下るか、ドウ川とソヌイ川に沿って進み、地中海のマルセーユに出ます。
このルートを使って、フェニキア人が琥珀を運びました。バルト海沿岸からヴィスラ川、ドニエストル川を通って、黒海に出ます。
結婚10年目が“琥珀婚”になります。この“琥珀婚”は、結婚10年目に琥珀を贈るというイギリスの習慣です。“幸せを呼ぶ宝石”とされている宝石をプレゼントすると、幸せが訪れると言われています。
ちなみに日本では、錫(すず)婚式といいます。「錫のような美しさと柔らかさを兼ね備えて」という意味があって、錫製品などを贈り合うんですよ。