せっかく宝石を買うのであれば、本物を…これは誰もが思うことですよね。琥珀だって、同じことです。日本でも海外でもニセモノがたくさん出回っている今、本物を見極める目を養いたいものです。
見た目や感触で、琥珀と似たような素材がいくつかあります。残念ながら世界中、本物の琥珀だけが出回っているわけではありません。似た素材を使ったニセモノも多く存在するのです。
ニセモノの琥珀には、よくガラスを使っていることがあります。ガラスを使っている琥珀は、本物の琥珀と簡単に見分けることができるんですよ。【琥珀とは?】のページで、琥珀の性質の一つに“温かさ”を挙げているように、触ると温かいのが本物の琥珀です。
一方、ガラスでできた琥珀は、触ってみると冷たさを感じます。また、硬さも軟らかい本物も琥珀と比べて、ガラスの琥珀はとても硬く、キズつきにくくなっています。
「フェノール樹脂」は、琥珀のネックレスの材料としてよく使われています。この「フェノール樹脂」が使われているネックレスの多くは、とても大きな卵形のビーズがついています。それらのビーズは、なめらかでツヤがあります。琥珀ととてもよく似ているので、素人が判別するのはむずかしいですね…。
セルロイドは、象牙の代用品として開発された合成樹脂です。このセルロイドは使われている主なものには、ピンポン玉や人形、楽器演奏(ギターなど)に使うピックなどがあります。セルロイドは古い時代のネックレスなどにも見つけることができますが、琥珀との大きな違いはありません。
カゼインは、牛乳に含まれるたんぱく質の一つです。このため、カゼインで作られた琥珀は濁っているうえに、少し黄ばんだ黄色をしています。なので、乳白色の琥珀とはほとんど見分けがつきません。強いて言うなら、本物の琥珀よりもちょっとだけ重いくらいでしょうか。
ポリエステルなどのプラスチックも、ニセモノの琥珀にはよく使われています。とくに、昆虫入りの琥珀を作るためには、プラスチックが便利なようですね。プラスチックの琥珀に関しては専門の職人もいて、見分けるのがむずかしい場合がありますが、今も生存している昆虫で、琥珀の真ん中に入っているものは、ニセモノと思っていいでしょう。
ここで、琥珀が本物かニセモノかの見分け方を紹介しましょう。ただ、残念なことにこれらの方法は、道具が必要なため買う際に調べられないという欠点があります。
アルコールに反応してネバネバするか、しないかで見分けます。エタノールなどを1~2滴琥珀にたらします。触ってみて、もしネバネバしたらニセモノの琥珀です。
これは琥珀にキズをつけて見分ける方法なので、もし本物だった場合のことを考えると、あまりおすすめできません。ですが、見分け方の一つとして一応紹介しますね。ピンか何かで、少しキズをつけます。何もキズがつかなければニセモノです。
塩水を使って、見分けます。コップに300mlの水に、スプーン7杯の塩を入れて、よく混ぜます。水が濁らなくなったら琥珀を入れ、沈めばニセモノです。ただし、なかにはニセモノでも浮くものがあるので注意してください。