その他の内臓 |
横隔膜や肝臓、胃など内臓肉の種類には驚かされっぱなし・・・ですが、まだまだ序の口です。ここでは、その他としてさまざまな内臓肉を紹介していきます。内臓肉の代表料理「ホルモン焼き」をはじめ、心臓や腎臓といった部位も見ていきますよ! ちなみに、ホルモン=部位名と思っている人・・・それは大きな間違いです。ホルモンは「内臓」を意味する言葉であって、特定の部位を指すものではありません。 |
その他の内臓について
内臓にもさまざまな部位があります・・・が、それらを総称して「モツ」と呼ぶことは知っていましたか? ちなみに、私はモツ=どこかの部位名だと思っていました。モツは精肉(牛肉)よりも劣化が早く、独特な臭いと外見から好き嫌いがはっきりと分かれます。一大ブームを湧き起こした「モツ鍋」も、BSE問題の発生とともに衰退・・・内臓好きには悲しい現実です。そんな今でも、焼肉店などではさまざまな内臓肉を食べることができます。そこで、そんな「内臓肉」に関する知識を学んでみませんか?
その他の内臓肉
ここでは、牛の心臓や腎臓といった内臓を紹介します。また、内臓の総称「ホルモン(モツ)」についても解説していきますよ! 特徴や調理法などの知識を学び、さまざまな内臓肉にチャレンジしてみましょう。
牛ホルモン
内臓の総称とされる「ホルモン」も、焼肉店では牛の白い内臓(大腸や小腸など)を意味します。大腸は朝鮮語で「テッチャン」と呼ばれ、あっさりした脂が特徴です。焼き加減1つで、脂の量を自分好みに調整することが可能。ちなみに、西日本と東日本とでは脂の残し方が異なるとか。また、小腸は大腸に比べて柔らかく食べやすい部位として親しまれています。煮込み料理や串焼きで用いられ、そのほとんどが豚の小腸です。「ヒモ」「ホソ(ホゾ)」は豚、「ソッチャン(ソチャン)」や「コプチャン」は牛の小腸を意味します。
ハツ
「ハツ」は牛の心臓をいい、焼肉などの食材として多く用いられています。心臓を意味する英語「hearts(ハートの複数形)」が語源となり、他にも「ココロ」などの名称があります。心筋は筋繊維が細いことから、肉厚でコリコリとした食感が楽しめます。また、臭みの少なさや淡白な味わいも特徴といえるでしょう。消化と精神のビタミンとされる「ビタミンB1」が多く含まれています。生食(ハツ刺しなど)も人気ですが、その際は食中毒に注意しましょう。
マメ
「マメ」は鳥獣肉の腎臓を指し、豚の腎臓がそら豆の形状に似ていたことから名付けられたそうです。それに対して、牛の腎臓はブドウ状の形をしています。鉄分やビタミンB2といった栄養分が豊富に含まれ、脂肪が少ないのも特徴といえるでしょう。しかし、クセのある臭いから日本ではあまり好まれません・・・が、ヨーロッパなどではソテーとして親しまれています。ちなみに、仔羊(ヴィール)のマメはクセがなく美味だとか。
牛肉料理~その他の内臓編~
ここでは、一大ブームを巻き起こした「モツ鍋」のレシピを紹介します。美味しいだけでなく、栄養&ボリュームも満点です。また、寒い日なんかは体の芯から温まることができます。鍋のレパートリーに、この「モツ鍋」も加えてみませんか?
定番「モツ鍋」
【材料】4人分
牛ホルモン(白モツ)300g、水1000cc、大根10cm、ニンジン1本、こんにゃく適量、ニンニク4片、生姜1片、長ネギ適量、サケ大さじ5、調味料A(味噌大さじ3、みりん大さじ2、しょう油大さじ3)、七味唐辛子適量
【作り方】
1. 牛ホルモンは、ぬるま湯で揉み洗いする。
2. 鍋に1と水、ニンニク(薄切り)、生姜(千切り)、サケを入れて火にかける。
3. 2が煮立ったら弱火にして、アクを取りながら20~30分煮る。
4. 大根とニンジンはいちょう切り、こんにゃくは一口大(野菜と同じくらいの大きさ)に切りサッと湯がく。
5. 鍋に4を入れて煮込み、野菜に火が通ったら調味料Aを加える。
6. 好みの柔らかさになるまで煮込み、刻んだネギと七味をかけたら出来上がり。
ホルモンという名前について
ホルモンにはさまざまな語源説があり、最も有力なのは内臓=廃棄部分のため、関西弁で「捨てるもの」という意味を持つ「放(ほお)るもん」から名付けられた・・・という説です。また、内臓を食べると精力がつくというイメージから、生理活性物質(ホルモン)にちなんで名付けられた・・・いわゆる臓物のイメージアップ説もあります。ホルモンの代表料理「ホルモン焼き」が大阪で誕生した・・・ということを考えると、個人的には最初の説が有力のような気もします。みなさんは、どちらが正確な語源だと思いますか?
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