心を運ぶ手紙

手紙を書く

言葉の使い方

手紙を書くのが苦手だと言う人の中には、言葉の使い方が分からないからだと言う人もいるでしょう。分かっているつもりでも、案外間違った言葉遣いをすることも多いものです。

敬語の種類

敬語には尊敬語、謙譲語、丁寧語があるとされています。これらを区別できないまま使っている人も多いですね。この3種類のほかに、さらに分けた5種類にする指針が文化庁から出されています。文化庁のホームページ、『敬語の指針』より抜粋したものを紹介しましょう。

 

尊敬語

相手やその行動、持ち物やおかれている状況や環境に対して、高めて表現することで、相手に対する敬意を表すものです。敬語が5種類に分類されると、尊敬語は『いらっしゃる・おっしゃる』型になり、その動作をする人が、手紙を書く側よりも上の立場の場合に用いります。

 

謙譲語

謙譲語は相手ではなく、自分の行動や持ち物、おかれている状況や環境に対して、へりくだって表現し、相手に敬意を表す言葉です。

敬語を5種類に分類すると、謙譲語は『謙譲語Ⅰ』『謙譲語Ⅱ(丁重語)』に分類されます。謙譲語Ⅰの場合は『伺う・申し上げる』型になり、動作をする人ではなく、動作を受ける相手が上の立場の場合に使います。謙譲語Ⅱ(丁重語)の場合は『参る・申す』型になり、手紙の読み手が書いている人よりも上の立場の場合に使います。
※分かりやすい例を挙げると、相手側の会社を尊敬語にすると、『貴社・御社』となり、自分の会社を謙譲語にすると、『弊社・小社』となります。

 

丁寧語

言葉の頭に『お・ご』をつけたり、語尾に『です・ます』をつけることで丁寧な表現になり、相手への敬意を表します。これを5種類に分類すると、『丁寧語』の他に『美化語』に分けられます。丁寧語が『です・ます』型で、手紙を読む人が書いている人よりも上の立場の場合に使います。美化語が『お酒・お料理』型で、頭に『お・ご』をつけることによって、丁寧で上品になる言葉遣いのことを言います。

敬語の使用例

尊敬語 動詞 『お○○になる』
『お○まるだ』
車にお乗りになる・車にお乗りだ。 カバンをお持ちになる・カバンをお持ちだ。 車にお乗りになりますか?・車にお乗りですか?
『~れる』
『~られる』
『~なさる』
車に乗られる。
カバンを持たれる。
読書をなさる。
言葉そのものを言い換える 言う~おっしゃる。
見る~ご覧になる。
知っている~御存知である。御存知だ。
形容動詞・形容詞 『お』『ご』をつける 美しい~お美しい。
優しい~お優しい。
多忙~御多忙。
名詞 『お』『ご』をつける
『貴』『御』をつける
社長のお車・社長のご実家
貴社・貴店・貴名・御社
謙譲語 動詞 『お○○する』
『ご○○する』
先生をお送りする・先生をお車に乗せる
・先生をお招きする・先生をご案内する。
『お○○いただく』
『ご○○いただく』
社長にお読みいただく。
社長に御来館いただく。
『お○○申し上げる』
『ご○○申し上げる』
先生をお待ち申し上げる。
先生をご案内申し上げる。
授受を御遠慮申し上げる。
言葉そのものを言い換える 言う~申し上げる。
見る~拝見する。
知る~存じ上げる。
名詞 『愚』『弊』『粗』『拙』
をつける
弊社・粗品・粗茶・拙宅・愚妻・拙著など
丁寧語 動詞・形容詞・形容動詞 『~です』『~ます』
『~でした』『~ました』
『~でございます』
『~うございます』
『~でしょう』
『~ません』
これは着物です。
これは着物でした。
これは着物でございます。
おいしゅうございます。
おいしいでしょう。など

一人称・二人称の使い方

文化庁の国語審議会では、自分を指す言葉の標準を『わたし』とし、改まった場合に使うには『わたくし』としています。一人称(わたし、ぼく)や二人称(あなた)を敬語に言い換えるとどのような言葉になるのでしょうか。

 

貴女→相手が女性の場合、手紙などの文中で敬意を表すときに使います。

貴譲→未婚女性が相手のときに敬って使います。

貴殿→対等・目上の人に対して男性が使う言葉。

貴公→対等・目下の人に対して男性が使う言葉。

貴兄→同輩や先輩に対して手紙などで使う言葉。

拙子→自分をへりくだって男性が使う言葉。

小生・愚生→手紙で男性が自分をへりくだって表す言葉。

二重敬語

意識して敬語を使おうとするあまり、使い方を間違うと二重敬語になってしまいます。具体的な例を挙げてみましょう。

 

× お立ちになられる お立ちになる・立たれる

× ご覧になられる   ご覧になる

× ご希望になられる ご希望になる・希望される

× お帰りになられる お帰りになる・帰られる



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