手紙の良いところってなんだと思いますか?
気持ちが伝わることだと思います。お礼をするとき、お祝いをするとき、お詫びをするとき、どんな文章でも、手書きで心を込めて書くことにより、自分の気持ちが相手に伝わるのではないでしょうか。
よくメールでのトラブルで耳にするのが、文字だけの世界なので誤解も生じるとのことで、ケンカになったり誤解を招いたりしているようですが、手書きの手紙も同じ文字なのに、そう言うことを今まで聞いたことがありません。これは心を込めて手紙を書くからではないでしょうか。
手紙を何度も読み返すことができる。これは、書く側が投函する前に何度も何度も読み返すことができますし、もらう側も、何度も読み返し、そこから相手の気持ちを汲み取ることができます。手紙には心がにじみ出ますので、読み返すことによって、伝えたいことがきちんと伝わっていきます。
メールだと一度読んだらそれきりということが多いです。母や父、兄弟姉妹の誕生日や祝い事のときに、メールでお祝いするよりも、手紙に書いて出した方が、お祝いする気持ちが伝わりますし、受け取った方もメールで受け取るよりも手紙で受け取った方が、嬉しい気持ちが心にしみ込むのではないでしょうか。
某お宝発掘番組を見ていると、何百年も前の有名人の手紙が出品されていたりしますね。手紙はいつまでも保管しておくことができます。年月がたっても、何度でも読み返すことができるのです。メールの場合は限界がありますし、バックアップを取っていなければ、パソコンやサーバーの都合で消えてしまうこともあるでしょう。
書いた本人直筆の手紙は、ある意味、もらった人にとっては宝にもなるのです。自分が書いた手紙が、いつまでも保管されて読み返される可能性があることを考えると、少し気恥ずかしい気もしますが、自分もきっと、もらった手紙は簡単に捨てることはしませんよね? 自分が手紙をもらったらどうするかを考えると、やはり手紙をもらった人も大切にしてくれるのではないでしょうか。
手紙を書いているときは、相手のことを考えます。書いている内容をうまく伝えたい、あの人だったら、こういう書き方をすればきっと伝わるはず……様々なことを考えるでしょう。
もしケンカをした相手に謝りたいのであれば、やはりメールよりも手紙がいいでしょう。面と向って謝るのが一番ですが、更なる売り言葉に買い言葉で、ケンカがヒートアップする可能性だってあるのです。
便箋を前にして冷静に考えると、頭に血がのぼっていたのもクールダウンできますし、何が悪くてケンカになったのか、自分なりに反省して譲れる部分も出てくるはずです。相手のことを思いながら、自分の書いた文章を手紙として出すということは、とても良いことなのです。きっと誠意も伝わることでしょう。
なつかしい相手に出す手紙というのもいいですね。誰にでも文字の癖というものがあります。久しぶりに受け取るあなたの字に、相手もきっとなつかしく思うでしょうし、何より温かみが感じられるのではないでしょうか。
メールの文面だと、なんとなく無機質な感じがしますが、手書きの手紙だと感情移入もしやすく、メールに比べると、内容をよく吟味して読まれるのではないでしょうか。
あまりにも長いメールだと、読んでいるうちにウンザリしてくるときもありますが、手紙だとそう思わないのですから不思議ですね。また、手紙を出すときに、相手のことを思い、押し花などを入れるのもいいですね。男性から女性への手紙の場合はちょっとキザになってしまいますが……。