植物の増やし方にはいくつか種類があります。植物の繁殖方法は一見難しそうに感じますが、増やし方の基本とちょっとしたコツを覚えることで手軽に増やすことが出来ます。植物の増やす方法の代表的なものに、「挿し木(挿木)」「挿し芽(挿芽)」「取り木(取木)」「株分け」「種子(たね)」などが挙げられます
挿し木は地球上に存在する植物の殆どに対して行うことの出来る繁殖方法です。また挿し木による植物の増やし方は多く利用されています。現在室内ガーデニングとして大変人気のある観葉植物の挿し木の方法について紹介しましょう。
挿し木には、それぞれ種類があり代表的なものに「頂芽挿し」「茎挿し」「葉挿し」があります。頂芽挿しは全ての観葉植物に対応、茎挿しはさらに種類があり観葉植物の種類によって使い分けていきます。たとえば、ゴムの木やクロトンなどは1つの芽を残し、ホヤやパキラは2つの芽を残して茎を挿します。葉挿しも同様に観葉植物の種類によってそれぞれ種類があります。
挿し木を行い成長させるには気温が暖かくなければいけません。気温は約20〜25℃が適しており、春が過ぎようとする5月半ばから秋が始まる9月半ばくらいまでが良いでしょう。最も適している時期は6月です。気温、湿度など挿し木にもっとも適した数値となる時期ですので覚えておくと良いでしょう。
さし木を行うときは切り口をそのまま土に埋めるように行います。したがって、土に菌類が豊富にあると病気になってしまうことがあるため、菌のない土を使うようにします。さし木に適している土はパーライト、バーミキュライト、ピートモスといった改良用土、また赤玉土や水苔などが良いとされています。挿し木する前は土にある程度水分を与えておくようにしましょう。
挿し木を行うときはできるだけ最近伸びた元気なツル(蔓)を利用しましょう。挿し穂とは挿し木のために切り取った部分のことを言います。切り口の組織が壊れないようによく切れるハサミを使用しましょう。挿し穂は2節が残るように切り取るのがポイントです。それから葉を切り取り調整していきますが、上段の葉は1枚ずつ切り取ります。全体的に葉が大きければ1枚残すように切り取りましょう。下段の葉については茎から伸びているすぐ付け根から切り取ります。挿し穂の調整は水分が蒸発することを防ぐために行う作業ですので、葉が多すぎてはいけません。
挿し木を行った後の管理ですが、風通しの少なく日の当たらない場所に挿し床を設置しておきます。水の管理はしっかりと行います。基本的に毎日葉に水を拭きかけるようにしましょう。もちろん水分補給のやり過ぎは挿し床に悪影響となるためやめましょう。適度な補給が必要です。約2週間経過したら、明るい光のもとに置きます。徐々に明るさに慣れさせないといけません。
観葉植物の種類によりますが、挿し木してから根が生えてくるまで一般的に1ヶ月程度、樹系ですと1ヶ月半くらいとなります。根が生えたら植木鉢を用意し、すぐに引っ越ししましょう。そこから成長にあわせて植木鉢を替えていきましょう。