ティッシュやトイレットペーパー、新聞紙、牛乳パック、ダンボールなど・・・私たちの生活にはこれらの“紙”が欠かせません。しかし、紙の原料はすべて木(パルプ)です。紙を使えば使うほど多くの木が切られていく・・・そう、私たちは知らぬ間に森林破壊の手助けをしています。
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世界における紙の生産量は約3億トンとされ、日本はアメリカ・中国に次ぐ第3位です。 また、紙の消費量も世界第7位となっています。しかし、これは果たして輝かしいことなのでしょうか? 紙の原料は木、いくら廃材や間伐材などを使っていたとしても“木”であることに違いはありません。 実際、オーストラリアのタスマニア州では毎年サッカー場9,500個分の森林が伐採されています。そのうち90%はチップとなり、日本をはじめとする諸外国へ輸出されるそうです。紙の消費量が増える一方、タスマニアやその他の森林生態系が破壊されていきます。世界の森林を守るためにも、私たちは紙の消費量を減らさなければなりません。 日本の紙生産量は全体の約10%、また木材チップ(紙の原料)の輸入量はなんと全体の約70%を占めています。紙の消費量も多く、国民1人あたりの年間消費量は約240kgにもなります。 私たちの身近には、さまざまな紙製品があります。その消費量などを見ていくと、いかに無駄遣いしているかがわかるでしょう。 ティッシュやトイレットペーパーティッシュペーパーの年間消費量は約50万トン、これを木材に換算すると木造住宅(3LDK)7万軒分に相当します。 1人あたりの年間消費量は約4kgとなり、世界第1位。街中で配られているポケットティッシュだけでも年間20億個以上、国民1人あたり20個以上をもらっている計算となります。 また、トイレットペーパーの年間消費量は約95万トン(木造住宅14万軒相当)です。1人あたりの年間消費量は約50個、長さにして約3kmものトイレットペーパーを使っている計算となります。 ちなみに・・・トイレットペーパーのリサイクルは不可能です。バージンパルプではなく、再生紙などのトイレットペーパーを使うよう心がけましょう。 紙おむつ紙おむつの年間消費量は約37億万枚、これには約1,000万本もの木が必要です。毎年、甲子園球場の約1万倍の森林がなくなる・・・といえばわかりやすいでしょう。 広大な森林を失った地域では洪水が発生し、村が全滅するなどの被害も出ています。布おむつから紙おむつへと移行し、私たちは便利な生活を手に入れました。しかし、その一方で環境を破壊しているのも事実です。 紙パック日本では毎日2,000万本の牛乳パックが利用され、年間にするとその数なんと72億本にものぼります。紙の重さも年間20万トンとなり、これは木造住宅3万軒分に相当します。 また、紙パックのリサイクル率は全体の約20%とされ、そのほとんどは使い捨てされているのが現状です。 新聞や雑誌、書籍など新聞は毎日7,000万部発行され、年間360万トン、一家庭あたり約76kgの計算となります。これを木材に換算すると、なんと木造住宅50万軒分に相当するとか。他にも書籍4億冊、雑誌43億冊が発行されています。また、このために年間150~200万トン(木造住宅20万軒分)もの木材が使われているのも事実です。 紙製品すべてにおいて年間およそ3,000万トン、木造住宅300万軒分に相当する木材が使われています。人間によって失われた森林を取り戻すには、私たち1人1人の工夫や努力が必要です。 私たちに出来ること・ 無駄な印刷、コピーはしない。また、コピー用紙は両面を使う。・ ティッシュは出来るだけ使わず、その代用品(ハンカチや布巾など)を使う。 ・ トイレットペーパーの使用量を減らす。 ・ 雑誌や本の衝動買いはやめ、図書館を利用する。 ・ 牛乳パックなどは捨てずに、リサイクルする。 ・ 山林での植林や枝打ちなど、森林保全活動に参加する。 [ スポンサードリンク ]
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