和食器
もっと気軽に和を取り入れたい・・・そんな人には「和食器」がオススメです。
毎日使う食器なら簡単、かつ気軽に取り入れることができますよ!普段の食卓にお気に入りの和食器をプラスするだけで、いつもの料理がより美味しく感じられるはずです。
和食器とは
和食の際に用いる食器を「和食器」といい、大きく「陶器」と「磁器」の2種類に分けることができます。
陶器は柔らかな温もりがある一方で、土の粒子の隙間がある故に水分を吸収しやすく、ややもろい性質が特徴です。これに対し磁器は水を弾く分、陶器よりは丈夫といえます。
しかし、透光性がある故にややシャープな印象を受けるのも事実です。このように和食器は形やサイズだけでなく、材質、雰囲気までもが大きく異なります。それぞれの特徴に合わせて、上手に使い分けていきましょう!
陶器 | 磁器 | |
---|---|---|
原料 | 粘土 | 陶石を粉砕したもの |
吸水性 | ある | ない |
素地 | 粘土の色(主に茶色) 透光性はなく、多孔質 |
白 透光性があり、硬質で気孔も少ない |
代表例 | 志野、織部、黄瀬戸、唐津焼、薩摩焼、萩焼 | 美濃焼、有田焼、瀬戸焼、九谷焼 |
お手入れ方法 | 使用前に土の粒子の隙間に入り込んだホコリなどを洗い流し、たっぷり水を入れた鍋で30分ほど煮沸します。この際、米のとぎ汁を使うと土の目が埋まるのでより効果的です。 | 新しい器を買ってきたら、熱めのお湯で十分に洗い流し、柔らかいスポンジなどで軽く擦ります。この際、色絵や金彩などを傷つけないよう注意しましょう。 |
選ぶときのポイント
備前焼や信楽焼などの陶器を除き、ほとんどの陶磁器には素焼き後に釉(うわぐすり)が掛けられます。これを掛けて焼成すると、釉の層が薄いガラス状の皮膜となるため、器の材質を丈夫にし、水漏れがし難くなるのです。
また、器の色や光沢、肌合いなどをさまざまに変化させる装飾効果もあります。陶器の場合は釉のムラもまた“味わい”ですが、磁器はそうでもありません。したがって、陶器を選ぶ際は釉が垂れたり、まだらになったりしていないか、しっかり確認しましょう。特に、無地のものは釉の掛かり具合がよく目立つので注意が必要です。また、陶磁器には絵柄の入った器が多々あります。
釉の下に描かれたものは「下絵付け」、上に描かれたものは「上絵付け」と呼ばれ、いずれも最近はコスト削減のために機械でプリントするケースが増えているようです。全く同じ器にみえるのに値段が違う・・・という場合は、高い方が手書きで、安い方がプリントであると思っていいでしょう。とはいっても、器の機能そのものは何ら変わりません。
プリントでも非常によくできたものもあるので、どちらを選ぶのかは自分の価値観で決めてください。
和食器のある暮らし
和食器は、サイズも形も材質も・・・実に多種多様です。そのため、多国籍なメニューが並ぶ日本の食卓にはピッタリの食器といえるでしょう。一方で、どのように選んで使いこなせばいいのかわからない・・・と悩む人も多くみられます。普段使いの和食器は美術品でもなければ、茶道や儀式の世界で用いるものでもないので、自由な発想で使ってかまいません。
つまり、この中皿にお刺身を盛ってもいいのかしら・・・というような迷いは一切無用です。そこで、今回はもっと気楽に、かつ多用に楽しめる和食器をいくつかご紹介します!
茶碗 | 一口に「茶碗」といっても、その種類はさまざま。口の開いた「平茶碗」は向付や菓子器、スープボウルにもピッタリです。また、立ち上がった形の筒茶碗はご飯茶碗に転用してみるのもいいでしょう。 |
---|---|
中鉢 | 一器多用に楽しめる中鉢は、食卓に欠かせません。しかし、使用頻度が高いだけに、いつも同じ使い方で飽きがくるものでもあります。磁器と陶器を数種類揃えて、違いを味わいましょう。 |
そば猪口 | そば猪口は昔から麺類だけに留まらず、湯のみや小鉢、調味料入れなどの多用器として用いられてきました。アイスクリームやコーヒーなど、洋の雰囲気ともマッチします。なお、客人に出す際はソーサーに木皿やコースターを使うといいでしょう。 |