クレープ

歴史を知ろう!

みなさん、クレープは好きですか?日本にもクレープ屋さんがたくさんありますし、ワゴンでの移動販売もしています。縁日などでも人気のデザートですよね♪具によって、ちょっとした食事にもなれば、デザートにもなるクレープはどこの国の食べ物なのでしょう?その歴史をひもといてみましょう。


クレープはどこの国の食べ物?

 

クレープの発祥地はフランスのブルターニュ地方と言われています。このブルターニュ地方は雨が多くて小麦の栽培ができませんでした。そこで、農民たちはパンの代わりに、そば粉を使ってガレットと呼ばれるクレープを作って食べていたのです。クレープの歴史を語るうえで欠かせないブルターニュ地方について紹介しましょう。

ブルターニュ地方って?

ブルターニュ地方はフランス北西部にあって、北はイギリス海峡、南はビスケー湾に面している半島です。人口は約300万人ですが、海の幸が豊富なことやケルト民族の歴史に触れられるなど多くの魅力があることから、年間約1000万人もの観光客が訪れます。面積は27208平方キロメートルで、州都はレンヌとなっています。このレンヌはブルターニュ地方で一番大きな都市であるだけでなく、たくさんの学生が住んでいる学術都市としても知られています。そのほか、フランスのほかの地域とは異なった食文化が特徴的ですね。これはもともと土地がやせていることや風が強く、日照時間も少ないといった気候・風土が影響しています。ガレットというそば粉で作ったクレープ、塩が含まれるバターやキャラメル、オマールエビや牡蠣(かき)などのシーフードがブルターニュ地方特有の食べ物としてあげられます。

クレープはいつ頃から食べられていたの?

クレープの誕生から、現在私たちが口にしているクレープができるまでの歴史を見ていきましょう。

クレープの始まり

 

では、クレープはいったい、いつから食べられていたのでしょう?その歴史は紀元前7000年に始まりました。あるとき、一人の女性が太陽で熱せられた平らな石の上に小麦のおかゆをこぼしてしまいました。すると、それが焼けて固まったのです。女性がそのかたまりを食べてみたところ、とてもおいしいかったというエピソードがあります。このことがクレープが作られるキッカケになったんですね。

今のクレープができるまでの歴史

 

クレープの生みの親とも言えるのが、フランスの国王ルイ13世の妻のアンヌ王妃です。彼女がブルターニュ地方を訪れたときのことでした。そこで初めて、そば粉で作ったガレットを食べ、とても気に入りました。そこで、さっそくガレットを宮廷料理に取り入られたのです。ちなみにクレープとは「ちぢれた」という意味で、生地を焼くとできる「ちぢれ模様」から名付けたんですよ。その当時のクレープは、そば粉に塩と水を混ぜたものを鉄板で焼くというシンプルなものでした。その後、19世紀になって材料もそば粉から小麦粉に変わりました。そして卵や牛乳,砂糖などを使ったクレープが作られるようになったのです。こうして、フランスではフランスパンと並び、どの家庭でもクレープがよく食べられるようになっていきました。一方でいつ日本へ伝わったのかはハッキリ分かりませんが、比較的古くからあったようですよ。今、私たちが食べているようなクレープが広まったのは、1970年代の後半とされています。以来、種類も豊富になって人々に親しまれています。

2月2日は[クレープの日]!?

 

クレープが生み出されたフランスでは、2月2日は「クレープの日」と定められています。決まって、この日は「クレープ占い」が行われるんですよ。左手にコインを持ち、右手でクレープを焼くというもの。クレープを放り投げて上手ひっくり返せたらその年の運勢は「吉」。何か良いことがあると言われています。けれど、なぜ、このような行事が行われるようになったのでしょう?実はケルト人が春を迎えるお祭りのときに太陽をかたどったクレープを作って食べたという説が一番有力です。かの有名なナポレオンもクレープ占いが大好きで、1812年の2月2日にクレープ占いをしたんだそうです。すると、4枚目までは成功したのですが、5枚目で失敗してしまいました。そうしたら、この年の10月、彼はモスクワの遠征に失敗し、しかたなく帰る途中で「予の5枚目のクレープだ!」とつぶやいたんだとかとか。フランスにはこんなエピソードが残っているんですよ。


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