そろばん普及委員会
そろばんで計算
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乗算・除算・見取り算

乗算は掛け算、除算は割り算、見取り算は足し算引き算のことを言います。この他にも小数点の乗算、除算、見取り算もできます。計算の桁数は級によって違います。級が上になればなるほど、計算する数字も大きくなります。

乗算

先にも言いましたが、乗算とは掛け算のことです。日本珠算連盟の検定試験では、4桁の問題が8級から登場します。3級になると、小数点の問題も出てきます。そろばんでの計算方法は、片落としや両落とし、観測定位法など、様々な方法があります。ここでは片落としの方法を紹介していきましょう。これは除算にも使います。

片落とし

乗算に入ったばかりのころは、掛ける数字と掛けられる数字の両方をそろばん上に置いて計算します。級があがり、桁数が多くなってくるとそろばん上に置いて計算するには無理があります。その場合に片落としで計算していきます。そろばんに置く数字は掛けられる数を置きます。掛ける数は見ながら計算していきます。大変だと思うかもしれませんが、慣れると簡単ですし、計算するスピードも上がります。

例題:1234×1234

  • そろばんに1234を置きます。そろばん上は『001 234 000 000』と、なります。
  • 数字最後の4×1234を右に向かって計算していきます。『001 230 049 360』になります。
  • 次に3×1234を計算します。『001 200 419 560』になります。
  • 2×1234を計算します。『001 002 887 560』になりますね。
  • 最後に1×1234を計算します。『000 015 227 560』
  • 1234×1234の答えは、1,522,756になります。

この片落としの他に、掛けられる数と掛ける数の両方をそろばん上に置かずに計算する方法を両落としといいます。

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除算

除算は割り算のことを言います。そろばんでの玉の置き方は、乗算と逆になります。日本珠算連盟の検定試験では、3桁の除算が8級からあります。

例題:12636÷486

  • そろばんに12636を置きます。『001 263 600』になります。
  • 12636÷4を計算します。3で割ることはできないので、2をたてます。掛け算と違い、そろばん上では割った数を引いていきます。
  • 2×4=8なので、最初の12から8を引くとそろばん上は『200 463 600』になります。
  • 次にたてた2と486の8を掛けた数を引き4636から引きます。『200 303 600』になります。
  • 同じ要領で2と6を掛けた数を3036から引きます。『200 291 600』になりましたか?
  • 次に、5で出た数字の2916÷486の計算を同じ方法で計算していきます。
  • 2916÷4で、6がたつことがわかります。4×6=24なので、頭の29から24を引きます。『260 051 600』になります。
  • たてた6を次の8とかけて、頭の51から引きます。『260 003 600』になります。
  • 最後に6と486の6を掛けます。6×6=36なので、36を引きます。『260 000 000』になりました。
  • 答えは26になります。
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見取り算

見取り算は足し算、引き算のことを言います。加減算とも言います。そろばんを始めたばかりの頃は、簡単な見取り算から始めます。日本珠算連盟では、10級の2桁の見取り算のみから受験することができ、3級になると、乗算同様、小数点の問題が出てきます。段位になるとマイナスの加減算も出てきます。

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上級者にありがちな失敗

上級者になると、自然と計算するスピードが速くなってきます。段位では問題数も多く、そろばんをはじくスピードがなければ、問題数をこなすこともできません。しかし、ここで失敗しがちなのは、あまりにも計算が速いため、せっかく計算したのに手を引っ掛けて、盤を崩してしまうことです。そろばんを押さえている手だけでは、ずれてしまうこともあります。自然にスピードアップしているのであれば、こうした失敗は少ないかもしれませんが、早く計算しようとするあまり、焦ってしまってはいけません。失敗の元になります。

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