ガラス板の作り方には、いろいろな作り方がありました。
ガラス作りの技術の発展によって、ガラスの種類も増えていきました。昔と今ではどのように作り方が変化したのでしょうか。
ガラス板づくりの技術の発展を追ってみましょう。
芯をつくって、液体のガラスをまきつける方法です。紀元前16~15世紀にメソポタミアで行われていました。
型に流す作り方で、紀元前100年頃、古代ローマで行われていました。
紀元1世紀頃、ローマ時代に行われていました。この技法によって、薄いガラスが作れるようになりました。
4~7世紀頃、シリアで発明されました。遠心力を使って円盤型のガラスを作ります。
17~18世紀頃、イギリスで確立されました。吹きざおで長い円筒を作り、たてにカットして広げる方法です。
1900~1920年代、アメリカやベルギーで始まりました。板状になったガラスを垂直に引き上げる方法です。
1920~1930年代、アメリカで開発されました。2本のロールの間にガラスを通して平らにします。
1950年代、イギリスで始まりました。ガラス生地をスズの上に浮かべて平らにする方法です。
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- まず、吹きざおにとけたガラスをまきとります。
- 台の上で形を整えてから、息を吹いてふくらませます。
- 器の底にもう1本のさおをつけます。
- 水をつけ、さおを軽くたたくと、吹きさおが器から離れます。
- 火で器の口をなめらかにし、形を整えてできあがりです。
- まず、吹きざおにとけたガラスをからめ、吹いて球にします。
- さおをつけて、吹きざおを切り離します。
- 吹きざおを切り離して、口のあいたところを熱しながら、押し広げます。
- さらに熱し、さおをすばやく回転させます。
- 遠心力でガラスが広がり、平らな円盤になります。これでできあがりです。
- パイプの先にガラスの原料をつけて息を吹き込みながら細長い筒の形にします。
- 細長い筒の上下を切り離し、たてに切り目を入れます。
- これを炉で温めて開くと平らな板ガラスができます。
材料を調合し、1600℃以上の溶解窯で加熱し、ガラス素地ができあがります。
さらに成形・洗浄・乾燥・切断をして板ガラスが完成します。
模様の入ったガラスや網の入ったガラスは、ロールアウト法という作り方で作ります。
- ガラスの原料を入れて、バーナーで溶かします。
- 2本のロールで引っ張りだしながら、模様をつけたり、網を入れたりします。
- 徐冷ラインでは、ガラスをゆっくりと冷やします。
- 冷えたガラスは決まった大きさにカットされ、できあがりです。
現在使われている作り方をもう1つ紹介しましょう。一般的な窓はこの方法で作られます。
- まず、原料を入れて、バーナーで溶かします。
- 清澄槽(せいちょうそう)で泡を抜き、フロートバスの上に浮かべ、厳密な温度操作で厚み・板幅の均一な板ガラスに成形します。
- ゆっくりと冷やして固まったらカットします。大きなガラス板を作るときは、この方法で作られます。溶融金属の表面は水平なので、ガラスも自然に平行平面に仕上がります。