ガラスのびんは、化粧品・薬・飲み物・調味料などに使われています。
最近ではびんの利用が見直されています。
ガラスのびんは、どのように作られているのでしょうか。
ガラスびんを作っている、工場の作業工程を紹介します!
ガラスのびんの材料には、珪砂・ソーダ灰・石灰石・カレットなどが使われます。
これらは種類ごとに保存されています。
機械で調合し、原料を混ぜ合わせます。
原料を溶かして液体にします。現在のガラスびんの原料にはカレットが90%も使われています。
1度使われたガラスを再利用しているんですね。
溶解がまで1500~1600℃で加熱し、液体になったところをガラスびん成型機に運ばれます。
溶解がまは、蓄熱室・溶解室・作業室でできています。
溶けたガラスはびんを作るのに必要な量だけ切り分けられ、製びん機に送られます。
溶けたガラスのかたまりを、ガラス玉またはゴブと呼びます。
製びん機では、ガラス玉を大まかな形に成形したあと、仕上げの金型にうつし、高圧空気でびん状にふくらませます。
これをブローブロー成形といいます。口の広いびんの場合、プレスブロー成形といって、棒状の金型で突き上げて成型します。
徐冷がまで600℃~常温になるまでゆっくりと冷やします。急に冷やすと割れたりひびが入ってしまいます。
ガラス同士が触れると、傷がつきやすいので、コーティングをします。
検査機にかけて、ガラスびんを検査します。検査機にかけると、ガラスびんの大きさや傷のチェックができます。
検査や包装する作業場では、びんについたちりなどを落とすようにしています。
びんに印刷をし、焼き付けます。印刷はスクリーン印刷という方法で印刷されます。
ガラスびんをコーティングして、色をつけたり、傷つきにくいようにしたり、紫外線をカットします。
印刷のチェックをし、包装します。ガラスびんの包装は、バルク包装という方法で、びんが密着するような方法で包装されます。
この作り方で1分間に400本も作ることができます。
倉庫で保存され、お店や問屋さんなどに出荷されます。
- このガラスびんの作り方で、1分間に40本のラムネのびんができます。
材料を溶かし、ゴブになったガラスは、型に入れ、空気を入れてラムネのびんの形になるように、ふくらませます。 - びんの口が広がっている状態で、ビー玉を入れていきます。
- 口の部分を焼いてやわらかくします。
- 口を狭くしてゴムパッキンをつけでできあがりです。
ガラスの飾りつけには、次のような方法があります。
- 顔料を使って絵を描く。
- グラインダーという機械で、もようを彫る。
- サンドブラストという方法で、砂をふきつける。
- マスキングしたびんを、腐食液につける。
ガラスのびんが日本に伝わってきたのは、今から100年ちょっと前のことです。それまではブリキの缶などが利用されていました。
ガラスのびんは、持ち運びができて清潔ということで使われるようになりました。
紀元前1500年頃、メソポタミアでガラスの容器の一部が見つかりました。
紀元前100年頃、吹きガラスの技術が発明されました。
1600年、コルク栓のガラスびんが流通しました。
1858年、ロンドンでびんに入った牛乳が販売されました。
1889年、日本で初めて細口のガラスびんに入った牛乳が販売されました。
1892年、王冠の栓が発明されました。
1974年、びんのリサイクル活動が始まりました。
1991年、カレットを90%以上使用した、エコロジーボトルが誕生しました。
1994年、ガラスびん推進プロジェクト(RAMプロジェクト)が始まりました。カレットの使い方の研究や利用を進めたり、リターナブルびんの普及活動をしています。
1996年、ガラスびんリサイクル促進協議会が設立されました。ガラスびんの3R(リデュース、リユース、リサイクル)を促進するために活動しています。
2000年、びん再使用ネットワークにより、超軽量びんが開発されました。