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ダイヤモンドの流通

ダイヤモンドの産出国がそのまま宝石ダイヤモンド販売国という訳ではありません。簡単に言っても掘削、一括買取、原石の販売、研磨、加工、販売というようなプロセスを経てダイヤモンドは宝石として販売されるのです。工業用はまたちょっと違ったルートにのりますが、いずれにせよいくつかの工程を経て、その間にはさまざまな国を通して最終的に消費者の下にダイヤのリングが届くのです。ここでは、そんなダイヤモンドの流通について考えます。

ダイヤモンドの産出

ダイヤモンドまずは原石を採取しなくては話になりません。主要な産出国などは、他のページで触れていますので大雑把な紹介だけしておきます。

ダイヤモンドは南アフリカを中心としたアフリカ大陸、オーストラリア、カナダ、ロシアあたりが主要な生産地になります。ロシアはデビアス社のルールに従うものの、ある程度独自のルートですが、その他の生産地はほぼデビアス社が一手に引き受けて原石を一括購入しています。

ダイヤモンド原石の販売

ベルギーさて、ダイヤモンド原石はデビアス社を中心にして販売されます。このとき「サイト」と呼ばれる独特の手法が使われるのは以前のページで紹介したとおりです。

その後、ベルギーはアントワープにほとんどが集中します。原石はそのままベルギーで研磨されるか、もしくは他の国へと研磨に出され、再びベルギーに戻ってくるといわれています。

こうした理由にはベルギーのダイヤ商の優遇政策や、イスラエルへの一極集中は避けようという動きがあったなどの理由があります。その他にもインドやニューヨークなどにも仲介業者はあるのですが、規模としてはベルギーが一番です。

ダイヤモンドの研磨・加工

ダイヤモンドの原石はベルギーを始め、イスラエル、インドなどで研磨されます。この主要3カ国に研磨産業の大半が集中しているといわれています。

このうちインドはメレと呼ばれる小型のダイヤモンドや、品質に劣るものが多く取り扱われているとされています。

ダイヤモンドの販売

ダイヤモンド研磨・加工によって「宝石」になったダイヤモンドは、主要な仲買商によって各消費地に向かって販売されていきます。いままで名前の上がらなかった日本ですが、ようやくここで顔を出します。

この仲介~販売までにおいては日本はかなりの上得意様といえるでしょう。日本にとってはダイヤモンドは買う物であって生産するものではないのですね。

宝石・装飾品への加工・販売

ダイヤモンドリングいよいよ、ダイヤモンドに装飾をほどこし、皆さんが知っているようなリングやイヤリングなどに加工されて販売されるのです。日本はこうした装飾品への加工は行うのですが、研磨やカットにはほとんど手を出すことはありません。

なぜなら、圧倒的に人件費が高いからです。日本の場合はダイヤモンドを生産しませんが、ダイヤモンドリングの生産なら世界の上位に食い込みます。リングにすると付加価値が莫大に上がるので、日本で行っても採算が取れるわけですね。

ダイヤモンドの価格

エンゲージリングダイヤモンドの価格は、原石の状態では案外と安いものです。しかし、各工程の間にマージンが発生し、最終的にはいいお値段になってしまうのですね。どのくらい価格が変わるのか、各工程ごとに“おおよその”数値を出してみましょう。

掘削された原石を1とした場合、カットを終え、宝石となると1.5~2、そこから宝飾品として加工されたものにいたっては6となります。大まかな目安ではありますが、これくらいは高くなってしまうのです。


エンゲージリングに資産価値はない?

ダイヤモンドそのものはかなり価格の統制が行き渡っており、宝石としてのダイヤモンドは価値の下落の少ない資産として数えられます。(急に値上がりすることもないので投機には向きませんが)しかし、装飾品として販売されたダイヤのリングは、「リング」のお値段なのです。

例えば給料3か月分ということで60万円のダイヤリングを買ったとします。このうち、ダイヤそのものの価格は10万円あるかどうかというところでしょう。ダイヤとしての価値はそのくらいのものです。あくまで、ダイヤではなくリングを買ったのだと認識し、資産価値目当てでなく自分がいいと満足するものを購入するのが正しいと思います。

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