相手の駒を取ろう!
普通は基本の動きに従って、駒を進めます。しかし、駒には変わった動きをするものもいて、キングを守っています。
それぞれの駒が持つ、特殊な動き方をおぼえないと、実際のチェスでは大きく差がついてしまうのです。
ボードに駒を並べてみよう!
キング…白は1の段、黒は8の段の中央、それぞれの駒と違う色のマス目に置きます。
白い駒なら黒いマスに、黒い駒なら白いマスにという感じです。
クイーン…クイーンはキングの隣に置きます。並べてみると、それぞれのキング同士、クイーン同士が向かい合って並んでいます。
ビショップ…キングとクイーンの両脇にビショップを並べます。
ナイト…さらにビショップの隣にナイトを並べます。
ルーク…ナイトの隣にルークを並べます。一番両端になっていることを確認してください。
ポーン…ポーンはそれぞれ下から2番目の段(白は2の段、黒は7の段)に1列に並べます。
基本的な駒の取り方って?
相手の陣地に駒を進めたとき、相手の駒を取ることができます。
しかし、その駒を使うことはできません。注意したいのは、ナイトの駒の取り方です。
普通、進みたい方向に駒があると、進みたい方向のどこかのマスで止まるか、相手のもとまで進んで駒を取ることができます。
けれど、ナイトの場合、相手の駒を飛び越えちゃうので、目的地に相手の駒があるときだけ、駒を取ることができます。
ポーンの特別な動き方
ポーンの駒の取り方
ポーンの場合、正面に相手の駒がいると、動くことができません。
けれど、斜めに相手の駒があるときは取ることができます。
自分のポーンと相手のポーンが向かい合って、身動きが取れなくなることもあります。
アンパッサン
ポーンには面白い動き方があって、最初の動きで2マス進んできて、自分のポーンの横に並んできた場合、相手のポーンがまるで斜めにいたかのように、取ることができます。
これをアンパッサンといいます。
プロモーション
将棋の場合、相手の陣地まで進んだときに駒を裏返して、飛車なら竜王、角行なら竜馬というように成ることができます。
ポーンの場合も、相手の陣地の先まで行ったら、キング以外の好きな駒に変身することができます。こ
れをプロモーションといいます。チェスの場合、将棋のように裏返すことができないので、相手にどの駒が何に変身するのか、伝えることになります。
家で遊ぶだけだったら、既に取られて駒と交換したり、めじるしをつけるなど工夫しても良いでしょう。
キングとルークの特別な動き方~キャスリング
キングは真ん中の位置にあるので、攻められやすい場所にあります。キングを隅のほうに逃がすには、仲間の駒がよけるのに手間がかかります。
そこで、キャスリングというルールを使ってみましょう。キングが横の列で最も近い、同じ色のマス目に動きます。
キングが動いた側のルークは、キングが飛び越えたマスに移動します。キングとルークが同時に動くことができるんですね。
このルールは、キングとルークの間に何もないことが条件になっています。
【例】
1. 白:Ke1、Rh1に配置しているとします。キングとルークの間には何もありません。
2. キングとルークを移動します。Kg1、Rf1
3. キャスリングの完了です。
キングとルークの特別な動き方~ロングキャスリング
クイーン側のキャスリングをロングキャスリングといいます。これに対してキング側のキャスリングをショートキャスリングという場合もあります。
【例】
1. 白:Ke1、Ra1に配置しているとします。キングとルークの間には何もありません。
2. キングとルークを移動します。Kc1、Rd1
3. ロングキャスリングの完了です。
キングとルークの特別な動き方~キャスリングができないとき
次の場合は、キャスリングができないので注意してください。
- キングが1度動いたあとに、もとの位置に戻った場合。
- キングとルークの間に他の駒があるとき。
- ルークが動いたとき。
- キングの動く3マスの範囲に相手の駒が入れるとき。(チェックされているとき。)