チェスゲームが始まったら!
チェスのゲームが始まったら、みなさんはどの駒から動かしますか?
何となく置いている人もいるかもしれませんが、実は最初の1手目からゲームの流れが決まってくるものなんです。
まずはゲームの序盤(オープニング)のポイントを説明しましょう。
ゲーム序盤に意識すること
チェックメイトするためには、チェックメイトしやすい状況を作らなければなりません。
そのために1手1手を大切に、駒を動かすことを意識したいものです。オープニングの基本は次の3つを押さえておきましょう。
1.駒をフル活用
価値の低い駒を早めに動かして、強い駒を狙われないようにします。
クイーンやルークがいなくなると、駒がたくさんあっても全体の戦力が弱くなってしまいます。
また、たくさんの駒を取って相手の戦力を弱くします。守ってばかりでは、いつまで経っても相手の領域に踏み込めません。
2.キングは早めにキャスリング
のんびりしていると、あっという間に近くまで攻め込んできます。
キングが移動できるように、他の駒を動かしてスペースを空けるようにしましょう。
ゲームが進むにつれ、キングの位置の安全性や攻撃できる位置かが重要になってきます。
3.駒を中央に進めよう
駒を中央に進めるようにします。
早めに動かさないと、相手が攻め込んできて、身動きが取れなくなってしまいます。自分の駒によって進路がふさがれることもあります。
隅にあるときよりも中央にあるときのほうが、駒の動ける範囲が広くなります。
全ての駒をフル活用するつもりで、相手が攻め込んでくるような場所に駒を配置しないようにします。
最初に動かす駒は!
まず、オープニングで最も多い、e4から始まる場合を例に動かしてみましょう。
1. 駒を並べたら、まず中央へ進むことを意識します。後ろの駒たちはポーンが前にいるので進むことができません。そこで、通り道を作ることにしましょう。こう考えると自然と中央のポーンを動かすことになります。e4
2. 中央に進んで、クイーンとビショップに通り道ができました。黒のポーンが前に出ます。e5
3. ナイトを前に出します。Nf3
4. ビショップを前に出します。Bb5
5. キャスリングを行って、キングを安全なところへ移動させます。Re1、Kg1
オープニングの種類
オープニングの約9割はe4かd4で始まるといわれています。たくさんあるオープニングの種類は、大きく分けて次の4つに分類することができます。
オープンゲーム…e4e5で始まるゲームです。早いうちからピースの戦いが始まります。初心者向きのオープニングです。
【例:センター・ゲーム】
1.e4 e5 2.d4 e5xd43.Qxd4 Nc6
セミオープンゲーム…白のe4に対して黒がe5以外で始まるゲームです。e5以外にどんな手を打っているのかというと、c5やe6が多いようです。
【例:フレンチ・ディフェンス】
1.e4 e6 2.d4 d5 3.Nc3 Bb4
クローズドゲーム…d4から始まるゲームです。初心者には難しいといわれています。
【例:ダッチ・ディフェンス】
1.d4 f5 2.g3 Nf6 3.Bg2 e6 4.c4 c6 5.Nf3 d5 6.0-0 Be7
フランク・オープニング…ナイトやビショップなど、ポーンを使わずにほかの駒を使って中央に展開する方法です。
【例:レティ-ベノニ・リバースド】
1.Nf3 d5 2.c4 d4!3.e3 Nc6 4.exd4 Nxd4
オープニングの定跡を研究しよう
長いチェスの歴史の中で、たくさんのオープニングの研究がされてきました。最初の数手を形にして残したものを定跡といいます。
定跡を覚えるとチェスに強くなるといわれていますが、それは指し手の1手1手の意味を考えることができるからです。
ただ本を読むのではなく、本に書かれている通りに再現し、なぜここにこの駒を打ったのだろう?と考えるのです。
オープニングの定跡はオープニングをまとめた本に載っています。英語で書かれた本が多いのですが、図を見て指すことが多いので、充分参考になるでしょう。
チェスの戦略や戦術に関する良い本は何年でも長持ちするので、是非探してみてください♪