

世界三大ブルーチーズといえば、ロックフォールやスチルトンと並んでゴルゴンゾーラがあります。青かびの入っている切り口の色合いが見た目にもとてもインパクトのあるチーズですが、見た目に反してまろやかでコクがあり青かびチーズの中では食べやすく、日本の中では特に人気の高いブルーチーズです。青かびの生えているゴルゴンゾーラを見たことが無い人でも、パスタやデザートなどゴルゴンゾーラを使った料理を食べたことがある人も多いのではないでしょうか。はじめてゴルゴンゾーラを見た時は、こんなに青カビが生えたゴルゴンゾーラをナゼ食べてみようと思ったのか不思議でした。でも青かびのおかげであの独特の風味や味が産まれるのですから青かびの力はあなどれませんね。
ゴルゴンゾーラのクリームピザやパスタ、ケーキなど、どこかで見たり聞いたりしたことのあると思います。ゴルゴンゾーラを使った料理の美味しさの秘密は、実は青かびがたっぷり生えることで熟成されるゴルゴンゾーラチーズなのです。
ゴルゴンゾーラは特に古い歴史を持つチーズのうちの一つで、9世紀後半頃からイタリアで作られていました。正確なゴルゴンゾーラチーズの名前は「ストラッキーノ・ゴルゴンゾーラ」と言います。「ストラッキーノ」はイタリアのロンバルディア地方の方言で「疲れた(ストラッコ)」から来ています。夏の間アルプス山脈にある放牧地で育成していた牛を夏の終わり頃に麓へつれて帰る途中、疲れ果てて休息するために立ち寄ったゴルゴンゾーラ村で作ったチーズが「ストラッキーノ・ゴルゴンゾーラ」なのです。アルプスの氷河湖近くの洞窟で熟成させていたこともあったようで、洞窟の熟成する過程で自然の青かびがチーズに入り込んだのかもしれません。
ゴルゴンゾーラの特徴の一つとして、その青かびが入ったチーズの切り口が大理石のように美しい模様に見えるというものがあります。とてもマイルドな香りとクリーミーな口当たりの中に青かびがぴりぴりとした刺激を与える独特の味わいが楽しめます。ゴルゴンゾーラの青かびにはタイプが2種類あり、甘みが強くよりクリーミーなゴルゴンゾーラを「ドルチェ」青かびがしっかり入った刺激の強い味わいのタイプのゴルゴンゾーラを「ピカンテ」といいます。通常ゴルゴンゾーラと言われているのは「ドルチェ」のことが多いようです。青かびチーズの中でも含まれている塩分が低いため、チーズケーキなどお菓子作りの材料などにも頻繁に使われています。それでもまだ、ゴルゴンゾーラの刺激が強いと思う人には、「マルゴー」というチーズがおすすめです。マルゴーはゴルゴンゾーラとマスカルポーネチーズを薄く重ねた層で出来ているため、ゴルゴンゾーラの刺激をマスカルポーネが和らげ、よりクリーミーでマイルドな味わいが無理なく楽しめます。
ゴルゴンゾーラは内側から青かびが外側に向かって広がり熟成を進め、熟成期間が約2ヶ月で食べごろとなります。
ゴルゴンゾーラを使ったパスタソースは、レストランなどでも人気のメニューです。ちょっと刺激のあるチーズを上手に味わうにはパルミジャーノ・レッジャーノと組み合わせ、ソースが絡まりやすいショートパスタを使うのがお勧めです。食物繊維やビタミンの多く含まれる野菜を加えることで栄養が吸収されやすい優しいパスタになります。簡単に作れて本格的なゴルゴンゾーラのパスタを味わえるレシピをご紹介しますので是非お好みのパスタや慣れてきたらニョッキでも試してみてくださいね。
ゴルゴンゾーラ(ドルチェ)160g
パルミジャーノ・レッジャーノ 80g
ペンネ 400g
マッシュルーム 60g
しめじ 1袋
ほうれん草 1/4束
生クリーム 1カップ
牛乳 1カップ
オリーブオイル 大さじ4
ゴルゴンゾーラ好きには欠かせないゴルゴンゾーラと使った料理と言えばリゾットです。シンプルなリゾットだからこそゴルゴンゾーラの味を存分に楽しむことができます。ほっとしたいときには、ゴルゴンゾーラのリゾットをどうぞ!
ゴルゴンゾーラ(ドルチェ) 100g
パルミジャーノ・レッジャーノ 少々
胚芽米 240g
玉ねぎ 50g
バター 50g
白わいん 少々
チキンスープ 900ml
イタリアンパセリ・コショウ・塩 少々