柿酢

柿酢という果実酢を知っていますか? 果実酢の人気が高まり、りんご酢やぶどう酢などの果物を発酵させて作る果実酢や、醸造酢の中に果物を漬け込んで作る果実酢が色々作られるようになっています。その中でも柿を発酵させて作られる「柿酢(かきす)」は柿がお酢になりやすい性質をもっていることなどから、かなり昔から作られている果実酢です。柿には発酵しやすいため比較的簡単に柿酢を作ることできるので、手作りの果実酢作りにチャレンジしたいと言う人にはおすすめの果実酢です。余った柿を使った柿酢作りや霞キルを使ったヘルシーメニューのレシピなどを色々ご紹介します。

酢っぴん-お酢できれい!

柿酢について

柿はそのままでも美味しく食べられる果物ですが、干して干し柿やあんぽ柿にしたりジャムなどにしたりと色々な使い方があります。食物繊維、ビタミンなどの成分を多く含み、昔から使われてきた柿酢を毎日の生活に取り入れたいという人が増えてきています。

柿酢の柿

柿酢は柿に含まれる成分が発酵することによってより健康に良い働きをしてくれるお酢です。日本でも昔からある「柿」には、そのままでも美味しく食べることが出来る「甘柿」と、生のままでは渋みが強く干し柿などに加工して食べられている「渋柿」があります。柿酢を作る際に使う柿は「甘柿」「渋柿」のどちらを使っても同じように作ることが出来ます。また、熟しすぎて生のままではちょっと食べにくくなった柿や傷が付いてしまっている柿、大きさの小さい柿でも柿酢に利用することが出来ます。柿酢に使われる柿の品種にも決まりは無く、どんな柿を使っても作ることが出来ますが、自分で柿酢を作る場合には出来るだけ糖度が高い柿を使うと風味が増して美味しい柿酢を作ることができ、発酵途中での失敗も少ないようです。初めて柿酢作りにチャレンジする場合には、糖度の高い柿、つまりよく熟した柿を使うようにすると手順になれていなくても上手に柿酢を作ることが出来ると思いますよ。

柿酢の特徴

柿酢にはビタミン、ミネラル、ポリフェノールなどが豊富に含まれています。これはもともと柿に含まれている成分なのですが、柿酢にすることでこれらの成分が壊れにくくなっています。特に柿に含まれている抗酸化作用の強いポリフェノールはお酢と一緒だと参加しにくく、体内に入っても体内のさびつきを食い止める役割を果たしてくれます。また、柿酢を自分で作ろうとする場合には、よく熟した糖度の高い柿を丸ごとミキサーで潰してそのまま利用します。他の果実酢とは違い、柿の周りには酢になるための大事なようそである「酢酸」ごと柿を潰して、ジュース状になった柿のエキスだけを使ったり、市販の柿ジュースでは酢酸の効力がうすれるためか、上手く柿酢が作れないことが多いようです。柿酢を手作りで作る場合には、柿を丸ごと利用するようにしましょう。

手作り柿酢の作り方

柿酢は、農家などで柿をビンに詰めて発酵させるという製造方法で昔から頻繁に作られていました。柿には自然に酢になる力があるとも言われていますので、柿が自然に発酵し柿酢になっていくのをちょっと手伝うくらいの簡単なものだと気楽に考えてゆっくり作ると上手く作れると思います。

柿酢レシピ・材料

  • 柿 3kg
  • 水 0.7~1.4L
  • イースト 小さじ1
  • 種酢(市販の穀物酢でも可)40~45mL

柿酢レシピ・作り方

  1. 柿酢に使う柿は表面についている酢酸を落としてしまわないように軽く水洗いします。皮やヘタはむかずにそのまま使うほうが上手く作れるのですが、ヘタが細かく砕けてしまうことがあるので、ヘタだけ切り落として、後で別に加えると良いでしょう。
  2. 柿を発酵させる用の容器に入れ、潰します。よく熟した柿なら手で潰しても良いですし、固めのものはミキサーやすり鉢などを使って柿を軽く潰します。
  3. 容器の中に水を加えます。ヘタを切り落とした場合には、ここで一緒に切り落としたヘタも入れます。
  4. さらに容器の中にイーストを入れ、全体が良く混ざるようにゆっくり静かにかき混ぜます。容器の口部分にネットをかぶせて虫などが入らないようにしたら軽くふたを乗せて、発酵しやすいよう25~28度の場所で発酵させます。1日たった頃にぶくぶくと泡が出始め、1週間ほどすると粟は段々少なくなってきます。
  5. 一回目の発酵が落ち着いたら、一度ザルにあけて柿を取り除きます。柿に含まれる水分がしっかりと出るように半日~1日かけて自然に柿の中のエキスができるのを待ちます。
  6. 柿酢を保存する容器を一度良く洗い拭いたところに、濾した柿酢の原液を戻します。
  7. ここで市販の酢などを種酢として加え、空気中の酢酸が柿酢を自然に作ってくれるように二回目の発酵をさせます。
  8. 容器の口にもう一度ネットをかぶせて35~40度のところで20日~1ヶ月くらいで酢の状態になってきます。柿酢の表面の膜の厚さが薄ければうまく発酵させられたと考えて大丈夫です。極端に厚い膜が張ってしまった場合は、柿酢の酢酸発酵が失敗した可能性がありますので、変なにおいがした場合は作り直してください。
  9. 上手く柿酢の酢酸発酵が出来たものは、さらし布を使って濾します。濾した柿酢は容器に戻して、68~72度のお湯で10分間湯せんして過熱します。こうして先に熱を加えておくと熟成させるときに楽に行えます。湯煎している間の柿酢の温度は、65~70度を見や酢にしてください。湯煎が終わったら荒熱をとりフタをして1週間~1ヶ月熟成させます。
  10. 上手く発酵して仕上がった柿酢は、出来立てでも美味しく飲んだり使ったり出来ますが、1年ほど熟成させるとまた味わいが深くなり美味しくなりますので是非やってみてくださいね。

柿酢レシピ・ポイント

一度柿酢を作ったら、その柿酢を種酢にして柿酢や他のお酢を作ることも出来ます。柿酢の酢酸発酵をさせている間は、空気が良く入るようにフタはせずに、揺らしたり衝撃を与えたりしないようにして静かに発酵させるのがポイントです。

柿酢の簡単ダイエットドリンク

柿酢を使って果物を漬け込むサワードリンクを作ると味が複雑なドリンク酢になるので、毎日飲んでもなかなか飽きない味になります。何種類か野果物を使って色々作ってみるとダイエットに利用するのにも長続きしそうですよね。

柿酢ドリンクレシピ・材料

  • 柿酢 500ml
  • りんご 1個(パイナップル 500g)
  • 黒糖 450g

柿酢ドリンクレシピ・作り方

  1. りんごは皮を良く洗って、ざく切りにしておきます。パイナップルを使うときもざく切りにしておきます。黒糖は塊のものの場合は、潰して粉状にしておきましょう。
  2. 容器に切ったりんごやパイナップルを入れ、そこに黒糖を加えて混ぜ合わせます。果物に刻等が馴染んだら、柿酢を加えてゆっくりかき混ぜます。
  3. 電子レンジで30秒ほど温めるか、そのまま冷蔵庫で寝かせます。電子レンジを使った場合は1日程度、そのままの場合は1週間ほどしてから使うと良いでしょう。寒天で固めてゼリー状にしたり、ハチミツを加えて飲むのもおすすめです。
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