植物を採集しにでかける前に、注意しなければいけないことがあります。まず一つめは、必要以上にとらないということ。二つめは、とるのを禁止されている植物は、ぜったいにとらないということ。(採集禁止区域もありますので注意しましょう)三つめは、あぶない所にとりにいかないということです。
昔のように、胴乱(どうらん)や野冊(やさつ)という、とった植物を持ち歩く道具を使う人は少なくなりました。身の回りにある、手軽なもので代用します。最低、これだけあれば、植物採集にこまりません。
- 新聞紙
- せん定バサミ (草木を切るためのハサミです)
- スコップ
- ビニールブクロ
- 筆記用具
- 紙テープ
- ダンボール紙 …… 2枚
(2枚合わせてヒモなどで、とめられるようにしておきます)
実や花など、とくちょうのある部分を採取しましょう。もちろん花や実がついていなくても、葉っぱや、シダなども採取しましょう。小さいものは、全体が見られるように、根の部分からスコップでほります。土をはらい落として持ち帰ります。いつ、どこで採取したのかを紙テープに書きこんで、とった植物につけておきましょう。
花や実がついている場合、そのままフクロに入れてしまうと、花びらや実が落ちてしまいます。用意していた新聞紙に形をととのえてはさみ、さらに、ダンボールで新聞紙をはさみます。これで花や実が落ちることはありません。
葉っぱだけのものでしたら、そのままフクロに入れて持ち帰っても大丈夫でしょう。心配な場合は、新聞紙にはさんで持ち帰ります。
植物をとってきたら、その日のうちに乾燥(かんそう)させる準備をします。新聞紙を多めに用意しましょう。作業に入る前に、植物に虫がついていないか確認しましょう。
- 新聞紙 …… 多めに
- ケント紙
- 和紙 (植物をおさえるのに使います。細く切っておきましょう)
- 合成のり (でんぷんのりやセロテープは、時間がたつと変色するので、使わないようにしましょう)
- 紙テープ
- ラベル用の小さな紙
新聞紙を5~6枚重ねた間に、とってきた植物の形をととのえてはさみます。(葉っぱなどは、重ならないようにしましょう)その上から重石(おもし)をします。 |
最初の2~3日は、毎日新聞紙をとりかえましょう。(新聞紙がたりない場合は、アイロンでかわかしてもOKです) |
2日目あたりで、もう一度形をととのえましょう。 |
植物が乾燥(かんそう)したら、台紙にはっていきます。台紙の大きさは、全部同じにそろえましょう。一番大きな植物に合わせて、ケント紙を切ってそろえます。
台紙の上に、乾燥(かんそう)させた植物をおきます。 |
のりが乾く(かわく)まで、さわらないようにしましょう。 |
ラベルにする小さな紙には、植物の名前、とった場所、とった日付を書いて、台紙の右下にはります。 |
植物を新聞紙にはさんで乾かす(かわかす)ときに、ちゃんと新聞紙をとりかえないと、カビがはえてしまいます。新聞紙がたりなくて、アイロンで乾かす(かわかす)場合は、おうちの人の許可をとって、やけどに注意をしましょう。
せっかくなので、おし花でうちわを作ってみましょう。用意するものは、うちわのほね組と和紙と合成のりです。
うちわのほね組にのりをつけ、おし花をつけます。 |
うちわのほね組をうら返して、うらのほね組にものりをつけ、和紙をはります。 |
うちわのフチに、細く切った和紙の山をかぶせて、のりではって補強(ほきょう)します。 |