最近では軽量な缶やペットボトルが普及して、びんの生産量は年々少なくなっています。
びんには重たい、かさばるというイメージがあるかもしれません。けれど、びんだって良いところはあります。
もう一度、ガラスのびんの良さを見直してみませんか?
容器には、缶・ペットボトル・紙パックなどがあります。
持ち運びができるとか、つぶしてごみに出せるとか、それぞれに良いところがあります。
ガラスびんには、
- においがうつりにくい
- 透明だから中身が見えて安心
- ふたをすれば、長いこと保存ができる
- 再利用できる
- 重たい
- 割れやすい
といった良いところがあります。
びんを軽くするリデュース、びんをくり返し使うリサイクル、びんを資源にするリユースという目的があります。この3つを3R(さんあーる)といいます。
びんを軽くすることで、資源のムダ使いをなくします。びんが軽くなって、割れにくい加工をしているから、安心して使うことができます。
びんは、1回しか使えないワンウェイびんと再利用できるリターナブルびんとに分けられます。工場では、回収されたびんに傷がないかチェックして再利用します。どのくらい使えるのかというと、牛乳びんで50~60回、一升びんで12~13回です。みんなが学校で飲んだ牛乳のびんも、再利用されます。傷の見つかったびんは、びんを作るときに再利用されます。リサイクルすることで、限られた資源の節約になるんですね。
びんの原料には主にカレットが使われています。カレットとはガラスをくだいたもので、びんを作るときに利用されます。カレットを使うことで、びんの原料を節約することができます。カレットは、びんのほかにも、住宅の断熱材や歩道のタイルやブロックなどに使われています。カレットは、これからもいろいろな利用法が出てきそうです。
びんがどのようにリサイクルされるのか、リターナルびんとワンウェイびんのゆくえを見てみましょう。
家庭で出されたびんは、お店に持っていくなどして色別に回収してもらいます。なぜ色ごとに分けるのかというと、古いびんで新しいびんを作るときは、古いびんの色がそのまま新しいびんの色になるからです。回収や(びん商)さんではお店を回るなどしてあきびんを集め、びんを洗う工場へ運びます。そして使えるびんと使えないびんを分けて、使えるびんを洗います。傷がないか検査して、合格したびんをびん詰め工場へ運びます。そしてびんの商品がお店に並び、みんながそれを買うというしくみになっています。
ワンウェイびんが環境に良くないのかというと、そういうわけではありません。ワンウェイびんだって、リサイクルに役立っています。1回しか使えないびんは、工場でカレットになります。あきびんを機械で細かく砕きます。機械や人の手でキャップやラベルを取りのぞきます。こうしてできたカレットは、ガラスびん工場に運ばれます。
原料のカレット・珪砂・石灰石・ソーダ灰を混ぜあわせます。高温のかまで溶かします。型に入れて、空気を吹き込み、びんの形にします。びんをゆっくり冷やします。傷がないか検査をし、ガラスびんのできあがりです。ガラスびんはびん詰め工場に運ばれます。
私たちができることは、使ったあきびんを正しい方法で出すことです。飲み終わったびんの出し方をおぼえましょう。
- びんを作るとき、強度が下がってしまうので、王冠やキャップははずしましょう。
- びんを水で洗いましょう。
- リターナブルびんは買ったお店に返しましょう。
- ワンウェイびんは、色ごとに分けて出しましょう。
びんには重たい、場所をとるというイメージがあり、紙パックやペットボトルのほうが人気があります。
けれど、いろいろな容器の中で、リサイクルやリユース、リデュースできるのは、びんだけです。
ほかの容器がリサイクルをするために燃料を必要とするのに、びんはそのまま再利用することができます。
びんは循環型社会にぴったりな容器なんですね。