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イルカの気持ち>イルカの人間との関わり>食用としてのイルカ
食用としてのイルカ古来より日本では、イルカを食糧として食べる文化がありました。そしてそれは今でも一部の地域に根付いています。これに対し、野蛮だとか仕方がないとか、様々な意見が飛び交っています。イルカを食べるということは、どんな意味があるのでしょうか。 [ スポンサーリンク ]
食用イルカの文化「いるか」の肉は、哺乳類ということもあって、魚類とは違った味がしました。そのため、人気になったのではないかと考えられています。漢字で海豚と書くのも、豚肉の味に近かったからとか。 昔は「いるか」の肉は高級品とされていたようで、17世紀の終わりごろまでヨーロッパの宮廷では、丸ごと調理したものをナイフで切り分けて食べたのだそうです。「いるか」の肉を食べなくなったのは、ほかの肉が出回ったこと、輸入品が増えたことなど、食文化の発展が大きな理由のようです。 日本の食用イルカ日本ではクジラ肉の代用品とされてきました。現在でもクジラ肉は高価で「いるか肉」のほうが安く売られています。中には「いるか」もクジラの仲間であるとして、クジラ肉の名前で販売されていることもあります。 しかし、「いるか」を食べること自体を知らない人もたくさんいます。海外では日本は「いるか」の肉を食べる国、と見られているのかもしれません。けれど、昔から「いるか」を食べる地域と食べない地域で開きがあったようです。 食べない地域は「いるか」のたたりを恐れていたのですが、食べる地域では漁の前にはお祈りをし、食べるときも感謝をして食べてきたのです。 [ スポンサーリンク ]
イルカ料理いろいろ東北地方・静岡県・和歌山県・沖縄県など、イルカ漁を行う地域を中心に、イルカ料理が親しまれています。一番有名なイルカ料理はイルカの味噌煮で、濃い味つけによって、イルカのにおいが取れて食べやすくなっています。 ほかにもイルカの刺身・イルカの燻製・イルカのたれ焼きなどがあります。イルカの油は食用油として利用されています。 現在の食用イルカに対する考え現在のイルカを食用にすることに対する考えは、どのようになっているのでしょうか。私たちは魚類・鳥類・哺乳類などいろいろな動物の肉を食べます。けれど、魚や牛などに対しては何もいわれず、イルカに対して声が上がるのは、次のような見方があるからではないでしょうか。 数が安定しない種食糧が豊富にある時代に、数の少ないイルカを獲る必要はない。
見た目の可愛さ犬や猫同様、可愛い動物は獲ってはいけない。獲るにしても、苦しまない方法で獲る。
賢い動物だから牛や豚は神が食糧とするためにつくった動物だから。家畜は食べるために生まれてきたけど、イルカはそうではないから。
イヌイットの伝統捕鯨イヌイットの人にとっては、今も昔もイルカの脂肪がついた肉や皮は大切な食糧源となっています。イヌイットの場合、捕鯨頭数を維持しながら遠征狩猟し、肉を分け合って食べます。 イルカの肉は栄養価が高く、経済的です。そして分け合って食べることによって、人間関係は形成されていくのです。しかし、現状では環境汚染によってこれらの肉は食べにくくなっています。どうしたら安心して肉を食べることができるのか?が課題となっています。 感謝しながら食べることイルカを食べたことのない人にとって、「イルカの肉を食べちゃうの?」と驚くかもしれません。けれど、日常的に食べている人もたくさんいます。逆に菜食主義の人にとっては牛でも豚でも何で食べるの?と思うでしょう。けれど、考えてみれば植物だって生き物ですし、人間は食べなければ生きていけません。 イルカを食べることの是非というよりも、食べるということに感謝をする気持ちがあるか、イルカを食べる習慣のある人との文化の違いを認めることができるか?が問題なのかもしれません。 [ スポンサーリンク ]
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