エンジョイ!雪遊び

スケート

スキー・スノボーに匹敵する競技人口をもつウィンタースポーツ、それがスケートです。スケートを使用する競技種目はスキー・スノボーに匹敵するほどのバリエーションを持ち、それぞれの種目に大勢のファンを持つ、大衆スポーツの花形の一つとなっています。ここではスケートの歴史や、スケートを滑る上で重要なポイントなどを紹介していきます!

スケートの基礎知識を知ろう!

スケート(skate)の語源は、オランダ語で「脚の骨」を指す「Schaats」という単語に由来していると言われています。スケートの歴史は、紀元前の石器時代にまで遡り氷上を移動するための手段として使われていたと記録されています。この頃に使用されていたのが動物の脚の骨を欠いてエッジをつけたものだったことがスケートの語源となっているのです。

昔のスケート靴は?

スケート靴は、文明の進歩に呼応する形でその材質を変化させていきました。石器時代の獣骨製のものから、道具の発展と共に木製のものに変化していったのです。しかし、金属器が使用されるようになっても古代のスケート靴は金属製のブレードが付けられることはありませんでした。なぜなら、当時の技術ではスケート靴に使えるような刃を製造する技術がなかったからです。金属製のブレードを備えたスケート靴の登場は更に先のことになります。

スケートが移動手段からスポーツになるまで

そして16世紀、金属加工技術の進展によってようやく金属製のブレードを備えたスケート靴が作られるようになりました。それまでは氷結した運河や湖を移動するための手段として使用されていただけのスケートは、金属製のブレードを得たことによって新しい可能性を獲得したのです。それまでのスケート靴は構造上直進しか出来ないものだったのですが、鉄などで作られたブレードは横方向からの力にも強いので、スピードの加減速やカービングなどの変則的な動きを付けることが可能となったのです。この進歩によって、スケートは移動手段からスポーツへと変化を遂げたのでした。

スポーツとしてのスケートの発展

スケートがスポーツとして親しまれるようになったのは18世紀に入ってからと言われています。スケートが最も盛んに行われたのはオランダで、世界最初に行われたスケートの大会はオランダの首都・アムステルダムであると言います。この大会で行われたのは今で言うところのスピードスケートの原型で、タイムを競い合うと言うものだったそうです。同時期にスコットランドではフィギュアスケートの原型が誕生し、19世紀にはアイスホッケーが誕生しています。これらのスケート競技は、スケート靴の発展と共に発達してきたのです。

スケートを使用する競技の紹介!

では、スケート靴を着用して行う競技にはどのようなものがあるのでしょうか。

スピードスケート

スケート競技の中でも古い部類に入るスピードスケートは、陸上競技のようにタイムを競い合うという単純さとは裏腹に、選手の鍛錬や使用するウェアやスケート靴など細かい要素を積み重ねていく奥の深い競技です。スピードスケートは、二人の選手を競い合わせる「ダブルトラック」方式を採用しています。これは、明確な形での決着を付ける目的と記録を伸ばすためのモチベーションを高める効果を狙っているものなのです。スピードスケートの選手は空気抵抗を少なくしてスピードを高めるためのウェアと、踵部分のブレードが離れる構造のスピードを出すのに適したスラップスケートを着用して競技を行います。

フィギュアスケート

フィギュアスケートは元々、「文字・図形」という意味を持つフィギュア(figure)を氷上に描くという意味を持った娯楽でした。スピードスケートとは違い、フィギュアスケートは貴族の遊びとして生まれ、礼服をモチーフとした衣装を身に付けて演技を行うようになったのもその為です。フィギュアスケートは演技における技の技術と、技の組み立てからなる構成の二つを評価の対象としています。フィギュアスケートには、男性・女性・男女ペアの三種目があり、ダンスやバレエなどの舞踊の影響を大きく受けています。

アイスホッケー

「氷上の格闘技」の異名を取るアイスホッケーは、アメリカでは野球やバスケットボールなどに並ぶメジャースポーツとして浸透しています。アイスホッケーの原点は、イギリス発祥のフィールドホッケーにあるといわれています。アイスホッケーは、パックと呼ばれる硬質ゴム製の円盤を専用のスティックで打ち合い、ゴールに叩きこむ競技ですがパックを保持している選手へのチェック(体当たりによる攻撃)などの激しさから、選手は全員専用の防具の着用を義務付けられています。キーパーは、時には時速160kmにも達するパックを受け止めるために文字通り身体を使って食い止めることがあり、サッカーなどに比べてもその存在の大きさは引けをとらないほどです。

スケートを滑る時に気を付けたいこと

現在スケートは、スポーツとしてだけではなく娯楽としても親しまれています。トリノオリンピック開催年であった2006年には、日本勢唯一のメダリストとなった荒川静香選手の得意技である「イナバウアー」を真似するスケート愛好者が日本各地で見られたほどに浸透しています。しかし、そういったブームに乗ってスケートを始める人はついマナーを軽視しがちになってしまいます。ここでは、スケート場におけるマナーを紹介していきます。

流れを守る!

スケート場では、逆時計回りに周回することが暗黙の了解となっています。しばしば、人の流れとは逆に回って他の人との衝突が散見されます。リンクに降りる前に、周りを見て流れを確認しておくのを忘れないようにしましょう。

手袋の着用!

スケート初心者は、転んで滑り方を覚えるとよく言われています。しかし、スケートリンクでは常に他の人も滑っている状態であることを忘れてはいけません。なので、スケートをする上での手袋の着用はもはや義務と言っても過言ではありません。手袋をしていれば、万が一他の人のスケート靴に轢かれても、ケガを最小限に留めることが出来ます。

フェンスの周囲にたまらない

友達同士でスケート場に行くと、ついつい疲れてしまってフェンスに寄りかかりながら喋ってしまうことがあります。しかし、これは非常に迷惑です。スケート場を周回する流れを妨げてしまうからです。休憩の際はフェンスの外側にある客席で休むようにしましょう。