ススムくんの太陽系探検隊
宇宙観測で活躍中の望遠鏡

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宇宙観測(かんそく)に使われる望遠鏡(ぼうえんきょう)には、宇宙に打ち上げられた宇宙望遠鏡(うちゅうぼうえんきょう)、ガリレオ・ガリレイが作った天体望遠鏡(てんたいぼうえんきょう)、電波望遠鏡(でんぱぼうえんきょう)などがあります。

ハッブル宇宙望遠鏡(うちゅうぼうえんきょう)

ハッブル宇宙望遠鏡地球の大気の中で観測(かんそく)をするよりも、真空である宇宙のほうが、理想的な観測(かんそく)ができるのではないかということで、1990年から宇宙に設置されました。
主鏡2.4mで、地上で観測(かんそく)するよりもはるかに精細な画像が捉えられます。おたまじゃくし銀河や、コーン星雲などを映し出しました。
ハッブル宇宙望遠鏡(うちゅうぼうえんきょう)の持つカメラは、人間が目で見える「可視光(かしこう)カメラ」の他に、紫外線(しがいせん)カメラや赤外線(せきがいせん)カメラを搭載しています。これを使えば、人間の目では見えない星々のガスやチリまで見えてきます。この赤外線(せきがいせん)や紫外線(しがいせん)で撮影された写真には、仮の色がつけられて、今まで可視光(かしこう)カメラでは見えなかった、さまざまな天体の構造(こうぞう)を楽しむことが出来ますよ。

宇宙で修理したハッブル宇宙望遠鏡(うちゅうぼうえんきょう)

地球の大気の影響(えいきょう)をうけずに観測(かんそく)ができるというメリットのあるハッブル宇宙望遠鏡(うちゅうぼうえんきょう)ですが、打ち上げたあとにしばらくして、カメラに使っている鏡(かがみ)にゆがみが起こっていることが分かりました。これでは天体が、きれいに撮影(さつえい)できません。
このカメラの不具合(ふぐあい)をなおすため、宇宙空間でカメラの部品の修理(しゅうり)交換(こうかん)作業を行いました。
人間がスペースシャトルに乗りこみ、ハッブル宇宙望遠鏡(うちゅうぼうえんきょう)にちかづいて、望遠鏡(ぼうえんきょう)の本体をひらき、機械のパーツを取りかえるというものです。
しかしこれには問題がたくさんありました。今まで宇宙飛行士(うちゅうひこうし)が行き来していた宇宙というのは、地上から400kmの高さにある「国際(こくさい)宇宙ステーション」が限界(げんかい)でした。しかし、ハッブル宇宙望遠鏡(うちゅうぼうえんきょう)はなんと、地上から600kmもの高さにあります。
宇宙飛行士(うちゅうひこうし)は、1年以上ものきびしい訓練(くんれん)にたえて、スペースシャトルに乗り込み、ハッブル宇宙望遠鏡(うちゅうぼうえんきょう)に近づいて、みごと修理(しゅうり)を成功させたのでした。

修理(しゅうり)されたハッブル宇宙望遠鏡(うちゅうぼうえんきょう)は、前よりもカメラの精度(せいど)がぐんと上がり、今までピンぼけで見えなかった、はるかかなたの宇宙まで、くっきりと鮮明(せんめい)にうつし出すことが出来るようになりました。

すばる望遠鏡(ぼうえんきょう)

すばる望遠鏡主鏡8.2mという世界最大級の天体望遠鏡です。1999年から観測(かんそく)を開始し、M42オリオン大星雲などを映し出しました。
すばる望遠鏡(ぼうえんきょう)は日本の望遠鏡(ぼうえんきょう)ですが、アメリカのハワイ島、マウナケア山というところにあるんですよ。
山の上だと空気がきれいで、観測(かんそく)するのにとても良いかんきょうなのです。

野辺山宇宙電波観測所(のべやまうちゅうでんぱかんそくじょ)

野辺山宇宙電波観測所長野県の野辺山宇宙電波観測所にある電波望遠鏡(でんぱぼうえんきょう)は、直径45mもある大きな望遠鏡(ぼうえんきょう)です。ブラックホールをさがしたり、銀河系(ぎんがけい)の構造(こうぞう)の観測(かんそく)などをしています。
よわい電波でも受信(じゅしん)して、目では見えなかった観測(かんそく)もできるようになりました。

惑星分光観測衛星(わくせいぶんこうかんそくえいせい)ひさき

ひさきは、2013年に日本のイプシロンロケットで打ち上がった、太陽系の惑星を調査(ちょうさ)するための人工衛星(じんこうえいせい)です。別名「SPRINT-A(スプリント・エー)」ともいいます。
今まで、ハッブル宇宙望遠鏡(うちゅうぼうえんきょう)のような、宇宙全体の星々を調べる望遠鏡(ぼうえんきょう)はありましたが、惑星だけを専門にして調査(ちょうさ)する人工衛星(じんこうえいせい)は、世界で初めてです。これなら、わざわざ金星や火星へ人工衛星(じんこうえいせい)を飛ばさなくてもいい調査(ちょうさ)をしたい時には、手軽(てがる)にすみますね。
ひさきは、地球型惑星と呼ばれる、金星、火星などの大気をしらべ、かつて惑星に多くあったと考えられている大気が、どうして地表から逃げ出してしまったのか原因を調べます。
340kgくらいの小さな人工衛星(じんこうえいせい)で、目標寿命自体も1年と、他の望遠鏡(ぼうえんきょう)よりも長くありません。でも、2017年現在も、海外の望遠鏡(ぼうえんきょう)と一緒に協力して、惑星の大気に関するたくさんの調査(ちょうさ)を行っています。
ちなみにこの「ひさき」という名前は、ロケットを打ち上げた鹿児島県にある、津代半島の先端の岬にある「火崎(ひさき)」という地名にちなんでなづけられました。

ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(うちゅうぼうえんきょう)

ハッブル宇宙望遠鏡(うちゅうぼうえんきょう)に続く、大型宇宙望遠鏡(おおがたうちゅうぼうえんきょう)の打ち上げ計画があります。
すでに主鏡(しゅきょう)は完成し、現在は打ち上げ日を待つばかりとなっています。
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(うちゅうぼうえんきょう)は、ハッブル宇宙望遠鏡(うちゅうぼうえんきょう)よりもはるか遠い宇宙へ向かって打ち上げられ(ラグランジュ点)、より高画質(こうがしつ)な宇宙の写真を取得(しゅとく)できることが期待されています。
もしも万が一壊れてしまっても、ハッブル宇宙望遠鏡(うちゅうぼうえんきょう)のように、二度と修理(しゅうり)できないのは難点です。
設計寿命は約5年で、10年間は観測(かんそく)できることを目標にしています。

2017年時点の情報

  • 打ち上げ日時:2018年頃の予定(ずれる可能性あり)
  • 打ち上げ場所:フランス領ギアナ
  • 重さ:約6,200kg
  • 口径:およそ6.5m ※ハッブル宇宙望遠鏡(うちゅうぼうえんきょう)のおよそ2.7倍

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